「硬券」頑固に現役…島原鉄道

スクラップは会員限定です

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 年季が入った木棚に、ずらりと並んだ切符。乗客が買い求めるたびに、昔ながらの 改札鋏かいさつばさみ で駅員が切り込みを入れる。パチン――。 多比良たいら 駅(長崎県雲仙市)の小さな駅務室に、小気味よい音が響き渡る。

 島原鉄道では「硬券」と呼ばれる切符が今も残る。縦2センチ、横5センチほどの厚紙に発行駅や乗車区間、金額を印刷。六つの有人駅で販売し、このうち多比良駅では各駅への乗車券や入場券など約20種類を扱っている=写真=。

 かつては全国の鉄道会社で使われたが、自動改札機の普及などで徐々に姿を消した。収集のため、関東など遠方から足を運ぶ鉄道ファンもいるという。

 硬券と知らずに購入し、家族で興味深そうに見入る観光客の姿も。駅員の安藤良子さん(59)は「地元では当たり前だけど、旅行で来た人には珍しいんですね。味があっていいでしょ」と笑った。

スクラップは会員限定です

使い方
「社会」の最新記事一覧
記事に関する報告
2144403 0 社会 2021/06/22 07:17:00 2021/06/22 08:56:43 2021/06/22 08:56:43 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210622-OYT1I50026-T.jpg?type=thumbnail

主要ニュース

セレクション

読売新聞購読申し込みキャンペーン

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)