【F1 2005】第6戦モナコGP、ライコネン独走で2連勝を達成!
2005.05.23 自動車ニュース【F1 2005】第6戦モナコGP、ライコネン独走で2連勝を達成!
F1世界選手権第6戦モナコGP決勝が、2005年5月22日、モンテカルロ市街地コース(3.34km)を78周して行われた。3戦連続ポールポジションからスタートをきったキミ・ライコネン(マクラーレン・メルセデス)が、前戦スペインに次いで独走し2連勝を達成した。
ニック・ハイドフェルド(ウィリアムズBMW)が自身最高位の2位でフィニッシュ。同じウィリアムズのマーク・ウェバーは3位でゴールし、自身初表彰台にのぼった。
4位はタイヤに泣かされたチャンピオンシップリーダー、フェルナンド・アロンソ(ルノー)、5位にファン・パブロ・モントーヤ(マクラーレン・メルセデス)が入賞した。
以下、予選1回目でクラッシュを演じたラルフ・シューマッハー(トヨタ)が6位、予選8番手から地味にレースを終えたミハエル・シューマッハー(フェラーリ)が7位、ピットでエンスト、スピード違反をおかしたルーベンス・バリケロが8位で最後の1点を手に入れた。
BARホンダは、前戦からの2レース出場停止につき参戦しなかった。
■あのモナコで、抜きつ抜かれつ
大公レーニエ3世逝去直後のモナコGPでは、追い抜き事実上不可能といわれた唯一の市街地コース、モンテカルロにあって数多くのオーバーテイクシーンが見られた。今年から導入されたレース中のタイヤ交換禁止ルールが影響し、タレたタイヤに足を引っ張られるマシンがいたためだ。
もっともタイヤに泣かされたのは、開幕から4連勝したルノーの2台だった。フロントローからスタートしたアロンソは、トップのライコネンを追ったものの、2台の差はジリジリと広がり、最初の10周で3.2秒のギャップが築かれた。
ルノーのジャンカルロ・フィジケラは4番グリッドからスタートで3位にジャンプアップ。上位3台は、4位につけたヤルノ・トゥルーリのトヨタ以降を突き放し、序盤に先頭集団を形成した。
24周目、ミナルディのクリスチャン・アルバースが「ミラボー」コーナーでスピンし、後続車が通れなくなったためセーフティカーが導入。この間、ルノーの2台、そしてウィリアムズの2台らはピットで給油を敢行、リーダーのライコネンやトゥルーリはコース上に留まり、チーム間で作戦が分かれた。
リスタートを問題なく決めたライコネンは、再びファステストラップを連発し逃げる。トゥルーリがやがてピットへ入り、再びアロンソが2位に。その後ろに、ウェバー、ハイドフェルド、フェリッペ・マッサ&ジャック・ヴィルヌーヴ(ザウバー・ペトロナス)、そしてアロンソと同時ピットインで遅れたフィジケラが続いた。
首位ライコネンは41周目に最初で最後のピットストップを終えトップのままコース復帰。ライコネンを脅かすはずのアロンソは、厳しいタイヤコンディションのため防戦に追われ、マクラーレンは15秒のクッションを維持したまま独走をキープ、2連勝を確実なものとした。
レース終盤、2位アロンソに、2度目のピットストップを経た3位ハイドフェルド、4位ウェバーのウィリアムズがプレッシャーをかける。23歳のポイントリーダーはその座を守りきろうとしたが、残り8周、トンネル後のシケインでハイドフェルドに、その3周後の同じ場所でウェバーに抜かれ、結局上位4台はこのオーダーのままゴールした。
一方、5位にあがっていたフィジケラは、トゥルーリ、モントーヤ、マッサ、ヴィルヌーヴらの蓋をするかっこう。このうちザウバーの2台は1コーナーの同士討ちで戦列を去り、5位を奪おうとヘアピンで勝負に出たトゥルーリは、フィジケラをパスしたもののマシンにダメージが及んでしまい結果10位完走。
フィジケラは、モントーヤ、ラルフ・シューマッハー、バリケロ、ミハエル・シューマッハーに先行を許し結局12位でチェッカードフラッグを受けた。
■アロンソ、引き続き優位
6戦を終え、アロンソ3連勝、ライコネン2連勝と2人の連勝が続いている今シーズン。チャンピオンシップランキングでは、1位アロンソ49点に対し、2位に浮上したライコネンは27点となる。連続表彰台は「5」で途絶えたものの、アロンソは引き続き優位な立場にいる。
コンストラクターズランキングでは、1位はルノー(63点)とそのまま。2位にはマクラーレン(51点)が上がり、3位トヨタ(43点)を逆転した。
次戦は一週間後の5月29日、絶不調シューマッハー/フェラーリの地元、ニュルブルクリンクで行われるヨーロッパGPだ。
(webCG 有吉)