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#69 野沢那智さんのアンブレイカブルな思い出

昨年10月に72歳で亡くなられた、野沢那智さんの「お別れの会」に行ってきた…と言っても、一般のファンと並んで記帳してきただけだけど。心からご冥福をお祈りします。

このところ、大好きだった映画人・芸能人が相次いで逝き、何とも寂しい限りだが(自分も年とったからなあ…)、とりわけ直接お仕事させて頂いた方の訃報はつらい。
野沢那智さんについては、俺はドラマ『刑事ナッシュ・ブリッジス』(現在、お昼に再放送中です。ぜひご覧を!)チームではなかったし、21世紀に実現した『レッド・サン』(1971)と『太陽がいっぱい』(1960)の吹き替え新録プロジェクトにも関わってなくて(後者では当時70歳の那智さんが24歳のアラン・ドロンを!)、実のところご一緒した機会はごくわずかに過ぎないが、それでも憧れの人との仕事はどれも忘れ難いものだった。

那智さんとの最後の仕事になってしまったのは、2005年に『木曜洋画劇場』でオンエアした『アンブレイカブル』(2000)。意外にも地上波初放送だった。
もちろんブルース・ウィリスが那智さんで(個人的に『ダイ・ハード』シリーズの那智さんが大好きだったので…)、サミュエル・L・ジャクソンは(おそらく最初で最後の)山寺宏一さん。サミュエルについては、『スター・ウォーズ』シリーズなど他の映画での偉丈夫な役どころとはイメージを変えて“ブレイカブル”な感じを強調しようと、あえて意表をついたキャスティングにしたのだが、かつての「劇団薔薇座」のことを思えば、ストレートに玄田哲章さんにお願いしてもよかったのかもしれない(玄田さんは、『くまのプーさん』の“ティガー”や、NHK『クインテット』の“フラットさん”のようなナイーブな役の演技も絶品)。もっとも、このお二方の共演は『ヴァンパイア/最期の聖戦』(1998)の放送で既に実現している。

『アンブレイカブル』の吹き替え版演出をお願いした大御所ディレクター、佐藤敏夫さんが昨年古希を迎えられ、そのお祝いをしようという企ての際に、初めて敏夫さんと俺の誕生日が同じだということを知って驚いた。
しかも今度は、訃報関連の記事を読んで、野沢那智さんも同じ誕生日だったことを今さら知って、愕然…。
年は全然違うし、取るに足らない話かもしれないが、あのアフレコ現場に居合わせた3人が同じ誕生日だったという事実には、何か運命的なものを感じてならない。よりによって『アンブレイカブル』という、「偶然と必然」がテーマの映画だっただけに…。
そもそも、あの(M・ナイト・シャマラン監督のちょっと困った映画とは言え、一応)ヒット作が一度も地上波で放送されることなく『木曜洋画』に回ってきて、たまたま番組プロデューサーだった俺が(DVD版の吹き替え版は使えたのに)新録を思い立ち、真っ先に敏夫さんと那智さんに打診させて頂いたわけで。
放送を終えてから何年も経ってこの不思議に気づいた、というところがまたシャマランっぽい。これは単なる偶然か? それとも必然か?

(2011.2.19)

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