ジャニーズ事務所創業者、ジャニー喜多川氏からの性被害を訴えている「ジャニーズ性加害問題当事者の会」で分裂騒動が起きている。「忍者」の元メンバー・志賀泰伸氏に続いて、元ジャニーズJr.の大島幸広氏も退会を表明。いったい何が起きているのか。

 きっかけとなったのは今月3日。同会のメンバーはジャニーズ事務所の東山紀之社長、藤島ジュリー景子代表取締役らと面会し、謝罪を受けた。参加した同会のメンバーによると、平本淳也代表は東山社長、ジュリー氏にLINEの交換を申し出たり、「飲みに行きましょう」などと誘ったという。

 すると翌4日、志賀氏は退会を同会のグループLINEで伝えた。さらに10日には、大島氏もX(旧ツイッター)上で退会を報告した。志賀氏は他のメンバーより性加害への怒りが強く、未来の子供たちや日本社会のことを考えて海外の基準を踏まえて法廷で戦う姿勢を示していたという。それは大島氏も同じで「大島はハワイで被害を受けていて海外訴訟を念頭に活動していたが、融和的解決を求める平本さんをはじめとする会の方針とズレが生じたそうです」(同会メンバー)

 平本氏は10日、SNSなどで誹謗中傷を受けたとして警察に告訴状を提出した。他のメンバーのもとにも大量の誹謗中傷が届いており、証拠資料などを集めるなどして順次対応中だ。ただ、警察に告訴状を提出するかどうかについても、決して一枚岩ではない。同会の別のメンバーは「誹謗中傷対策においても、メンバー間で意見の相違が出てきています」。

 ほかにもメンバーの知らないところで声明が発表されることもあり、不信感を募らせるメンバーもいた。これらの問題を解決するために、同会では最近になって週1回リモートミーティングを行うようになり、情報が共有されるようになったという。