葛飾区役所の立石駅前移転決定 区議会可決 28年度利用開始目指す

2022年12月16日 07時19分
 東京都の葛飾区役所を京成立石駅の北側に移転する区の条例案が十五日の区議会本会議で可決された。駅北側一帯を再開発して新築されるビルへの移転が正式決定し、区は二〇二八年度の新庁舎の利用開始を目指す。歴史ある飲み屋街が広がる地域の再開発に、区民には推進派、慎重派の両者がおり、長らくの懸案だった。
 本会議には全議員四十人が出席。記名投票の結果、賛成三十一人、反対九人で、可決に必要な出席議員の三分の二以上の同意を得た。賛成は自民十二人、公明八人、かつしか区民連合七人、無所属四人。反対は共産四人、無所属五人。
 可決を受け、青木克徳区長は「引き続き再開発組合と緊密に連携を図り、『便利で快適な区民サービス』『防災機能の強化』などに重点を置いた区役所の実現に向け、着実に事業を進める」とのコメントを出した。反対した共産区議団の中村伸吾幹事長は議会後、再開発で立ち退く人を念頭に「生活再建のめどが立たないために再開発に反対してきた人もいる。住民に申し訳ない」と話した。
 新庁舎の予定地は現庁舎の南約五百メートル。再開発ビル二棟のうち地上十三階、地下三階建てのビルの三〜十三階に入る。一、二階には商業施設などが入居する。(松尾博史)

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