パトカーはね5歳児死亡 新宿署員を過失致死容疑で書類送検

2019年11月26日 16時00分
 東京都千代田区のJR四ツ谷駅前の交差点で八月、青信号の横断歩道を渡っていた男児(5つ)が緊急走行中のパトカーにはねられ死亡した事故で、警視庁は二十六日、運転していた新宿署地域課の男性巡査部長(51)=八王子市=を自動車運転処罰法違反(過失致死)容疑で書類送検した。起訴を求める「厳重処分」の意見書をつけた。
 送検容疑では、八月十八日午前十時半ごろ、千代田区麹町六の国道20号交差点で、サイレンを鳴らし赤色灯をつけたパトカーで赤信号の交差点に進入し、横断歩道を渡っていた男児をはね、死亡させたとされる。
 交通捜査課によると、男児は道路の中央分離帯付近から小走りで出てきたところで、時速四十キロ以上で走っていたパトカーにはねられた。巡査部長は「直前に(男児を)見つけたが、間に合わなかった」と容疑を認めているという。
 道路交通法は緊急車両に赤信号でも走行を認めているが、注意して徐行するよう定めている。警視庁の規定も、緊急走行中のパトカーが交差点を通過する際は、徐行運転を義務付けている。パトカーは交差点に進入する直前は徐行していたが、交差点進入後に加速したという。
 新宿署によると、パトカーは薬物使用容疑で調べていた男性の尿を緊急鑑定するため、警視庁本部へ向かっていた。巡査部長は十七日午後三時から勤務、事故当時は当直明けで、助手席には地域課の男性巡査長(40)が同乗していた。

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