「赤木ファイル」の存在、国側が認める 森友文書改ざん訴訟 確認に1年以上

2021年5月6日 19時06分
赤木俊夫さん=妻提供

赤木俊夫さん=妻提供

 森友学園への国有地売却に関する決裁文書の改ざんを強いられ、財務省近畿財務局の元職員赤木俊夫さん=当時(54)=が2018年に自殺に追い込まれたとして、妻雅子さん(50)が国側に損害賠償を求めた訴訟で、国側は6日、赤木さんが改ざんの過程をまとめた文書「赤木ファイル」が存在しているとの意見書を雅子さん側に出した。6月23日の第4回口頭弁論で提出する予定。
 国側が存在を認めたのは、改ざんが時系列でまとめられた文書や、財務省理財局と近畿財務局との間で送受信されたメールやその添付資料など。雅子さん側は20年3月に大阪地裁に提訴した際、ファイルの証拠提出を求めており、存在の確認に1年以上も要した国の姿勢が問われる。今後、どの範囲が開示されるかが焦点となる。
 国側の意見書によると、第三者の個人情報が含まれており、黒塗りなどのマスキング処理が必要だが、その範囲は「裁判所の訴訟指揮に対して真摯に対応するという観点から、できる限り狭いものとする」とした。
 ファイルを巡っては、地裁が今月6日までに存否を回答するよう提案していた。(共同)

関連キーワード


おすすめ情報

社会の新着

記事一覧