京の都には、あの服部半蔵の子孫がいるらしい
そんな噂を聞いた仏生寺弥助は、早速十二代目 服部半蔵に弟子入りを申し込む。
驚いたのは服部半蔵である。
服部半蔵・・・それは代々世襲される名前であり
一般的に知られる服部半蔵は二代目である。
この物語の主人公は「昼行灯」とバカにされる
十二代目の服部半蔵’正義’なのである。
忍術など使えぬぞ・・・・
ご先祖様とは違う・・・・
それは、この服部半蔵の名を背負ってきた二代目以降の全員が
口にしてきた言葉である。
しかし、あまりに大きすぎる先祖の名前
無能、お荷物と謗られ続けながら
耐え「忍び」、阿呆を演じてきた先祖たちの苦悩を一身に背負い
仏生寺弥助との出会いから、人生が変わり始める。
幕末動乱の最中、服部家が隠し続けてきた最後の忍術が始まる。