日本ハム・上原 6回1失点で今季初白星 好投の裏にフォーク「今日のベストボールだった」

[ 2023年5月31日 06:00 ]

交流戦   日本ハム2ー1ヤクルト ( 2023年5月30日    エスコンF )

交流戦<日・ヤ>力投する先発の上原(撮影・高橋 茂夫)
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 まさに、背水の陣だった。日本ハム・上原健太投手(29)は1軍に合流した26日、仙台の地で、新庄監督から声を掛けられた。「同じ失敗をしたら、もう次は投げさせないよ」。強烈なハッパを掛けられ、応えないわけにはいかなかった。

 3回途中3失点でKOされた4月23日楽天戦以来の1軍マウンド。「チャンスはそうそう回ってこない」と必勝を期した。昨季の3冠王・村上から2三振を奪うなど、6回1失点で今季初白星だ。ハイライトは初回。先頭の太田を133キロのフォークで空振り三振を奪い「今日のベストボールだった」と言うように、好投の裏にはフォークがあった。

 2軍調整期間中は「勝負できる球がない。苦し紛れの投球が続いていた」と決め球にするため、フォークの握りを見直した。元々あった3種類の握りを捨て、ボールを挟む人さし指と中指の両方に縫い目を掛ける握りにした。この決断が奏功し、左打者の膝元に食い込む軌道に進化。まさに、左の太田に投じたこの内角のフォークが会心の一球だった。

 マルティネスとの初めてのバッテリーにも「めちゃくちゃ頑張ってリードしてくれた」と感謝。4四球を与えたことは課題に残ったが、次回も中6日で6月6日の広島戦での先発が濃厚。「もっと楽に自分のペースで投球できるように」と気を引き締めた。(田中 健人)

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