関東自動車社長に就任する吉田元氏

 「関東バス」運営の関東自動車(宇都宮市簗瀬4丁目)は19日、手塚基文(てづかもとふみ)社長(73)が退任し、取締役専務執行役員の吉田元(よしだげん)氏(47)が社長に昇格する人事を発表した。手塚氏は相談役に就く。6月30日付で就任する。

 日清丸紅飼料元会長だった手塚氏は、関東自動車が産業再生機構により事業再生支援を受けることになった2005年に関東自動車の社長に就任した。同社が関東、東北のバス会社を傘下に置くみちのりホールディングス(HD、東京都千代田区)の完全子会社になった以降も社長として手腕を振るい、18年には東野交通(宇都宮市)を統合合併した。

 社長交代は、手塚氏の在任が16年間に及ぶ中、県内路線バス会社の再編、次世代型路面電車(LRT)との連携など懸案事項にめどがついたためとみられる。

 吉田氏は群馬県沼田市出身。東京三菱銀行(現三菱UFJ銀行)、ハイテクベンチャーを経て、08年2月にみちのりHD親会社の経営共創基盤に参画。同HDのグループディレクターを兼務しながら12年4月に関東自動車取締役専務執行役員に就いた。