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桃田ら3個人1団体に四国新聞スポーツ賞

2013/03/06 09:45

日本代表として練習に励む桃田賢斗=2012年12月18日、千葉市内
日本代表として練習に励む桃田賢斗=2012年12月18日、千葉市内

岐阜国体で重量挙げ少年105キロ級を制し、誇らしそうに表彰状を掲げる多田佳弘(多度津高)=2012年10月8日、岐阜県セラトピア土岐
岐阜国体で重量挙げ少年105キロ級を制し、誇らしそうに表彰状を掲げる多田佳弘(多度津高)=2012年10月8日、岐阜県セラトピア土岐

北信越インターハイに続いて岐阜国体少年女子でも初優勝し、笑顔を見せる高松商高女子ハンドボール部メンバー=2012年10月8日、岐阜県飛騨高山ビッグアリーナ
北信越インターハイに続いて岐阜国体少年女子でも初優勝し、笑顔を見せる高松商高女子ハンドボール部メンバー=2012年10月8日、岐阜県飛騨高山ビッグアリーナ

ロッテの新入団選手発表で意気込みを示す松永昂大投手=2012年12月12日、千葉市内
ロッテの新入団選手発表で意気込みを示す松永昂大投手=2012年12月12日、千葉市内

 2012年の県スポーツ界で顕著な成績を収めた個人、団体をたたえる「第52回四国新聞スポーツ賞」の受賞者が決まった。選ばれたのは、岐阜国体の重量挙げ少年105キロ級で優勝するなど12年の全国主要3大会を制した多田佳弘(多度津高)、世界ジュニアバドミントン選手権の男子シングルスで初優勝した桃田賢斗(福島・富岡高=三豊市出身)、社会人野球・大阪ガスのエースとして活躍しドラフト会議でロッテから1位指名を受けて入団した松永昂大(高松商高出)と、インターハイ、岐阜国体ともに優勝し全国2冠に輝いた高松商高女子ハンドボール部。晴れの3個人1団体を紹介する。

桃田賢斗(三豊市出身)世界Jr.バドV 震災乗り越え初の快挙
 日本勢初の快挙だった。昨年11月、バドミントンの世界ジュニア(18歳以下)選手権男子シングルス決勝戦は強敵・中国選手との激しいせめぎ合い。桃田は、苦しい場面でも得意のネット際のプレーで勝負し、粘り強く世界の頂点をつかんだ。

 一昨年、東京電力福島第1原発事故で通学する高校が警戒区域となった。部は一時存続の危機にも直面したが、練習拠点を転々としながら「より仲間として結束した」。それだけに「これまで支えてくれた皆さんへの恩返しは結果を出すことでしかなかった。一戦一戦に対する気持ちは(東日本大)震災前よりも強くなった」と胸を張った。

 その後は高校生ながらNTT東日本の内定選手として実業団の日本リーグにも参戦。シングルスではロンドン五輪5位の佐々木翔(トナミ運輸)から価値ある白星を奪うなど3勝、ダブルスとの計4勝を挙げる活躍で大会では敢闘賞を受賞した。

 目指すは3年後、リオデジャネイロ五輪でのメダル獲得だ。社会人ルーキーとしての今季、一層の飛躍が期待される。

 ももた・けんと 1994年9月1日、三豊市生まれ。吉津小2年から競技を始め、6年時には日本ジュニアグランプリで県勢初の団体優勝に貢献。中高一貫の指導で強化する富岡一中に進学し中学、高校の各世代で優勝を経験した。175センチ、68キロ。

多田佳弘(多度津高)重量挙げ高校3冠 強靱な脚力武器に栄光
 「自分でも信じられない成績だ」。高校入学後に競技を始め、めきめきと頭角を現して迎えた3年時。春の全国選抜大会、夏のインターハイ、秋の国体と主要大会の105キロ級タイトルを総なめにし、3冠に輝いた。

 栄光の中でもハイライトとなったのが、国体でのジャーク最終試技。右手首の故障を抱えながらも強い精神力を発揮し、自己新記録の178キロをマーク。悲願だった高校新記録を樹立し、有終の美に花を添えた。

 持って生まれた強靱(きょうじん)な脚力が武器。「真っすぐで、素直にこつこつ努力するタイプ」と多度津高の藤田監督が評するように、天性の才能に加え、ひたむきに練習に取り組む姿勢が好成績につながった。

 競技歴はまだ3年。「体も大きくなるし、自分の力をコントロールできるようになるのが課題」と恩師。技術的にも、体力的にもまだまだ伸びしろがある。

 「オリンピックで戦うのが将来的な夢」という多田。大学進学後も厳しい練習が待つが、明確な目標に向かって研さんを積む覚悟はできている。

 ただ・よしひろ 1994年11月9日、善通寺市生まれ。2010年多度津高入学と同時に競技を開始。11年のインターハイ優勝を皮切りに、主要な全国大会で5度の優勝を誇る。卒業後は日大への進学が決まっている。168センチ、96キロ。

高松商高女子ハンドボール部 インターハイ、国体制す 努力を重ね大きく成長
 伝統の堅守速攻を貫き、2012年のインターハイと国体を制した。

 インターハイでは、準決勝までの5試合すべてで失点を20点未満に抑えるなど、GK馬場や長尾、赤松を中心に守備が安定。攻めては2年生エース谷がマークされても、サイドの内海、久原らが得点。谷の攻撃を封じられたことで決め手を失い初戦敗退した春の全国選抜大会から、大きく成長した姿を見せた。

 国体では2冠の重圧をはねのけて有力チームを連破。福家主将、十河ら3年生が黒子役に徹し、中学時代に全国制覇を経験する谷ら2年生の力を引き出した。田中監督は「チームを機能させてくれたのは彼女たち」と上級生をたたえた。

 試合当日、会場には「ヘボはヘボなりに」と記された横断幕が掲げられる。就任9年目の田中監督が代々部員にかけ続けている言葉だ。「自分たちは未熟だと認めた上で、はい上がるための努力をしよう」。全国有数の強豪校に数えられるようになっても変わらない姿勢で努力を重ね、頂点まで上り詰めた。

 高松商高女子ハンドボール部 ▽監督 田中潤▽選手 福家菜月、尾形彩加、十河優希、長尾桃子、山内亜美、久原祐希、赤松亜朱夏、蓮井菜生(以上3年)内海菜保、谷花華、馬場敦子、唐渡里絵、造田莉穂、寒川優香、畠山明日香(以上2年)西谷幸、立井希、清水麻椰、久保彩香、戸阪麻友、川井美早紀(以上1年)

松永昂大(高松商高出)ロッテドラ1 度胸満点の万能型左腕
 「シーズンを通して1軍にいれば結果はついてくる」。昨秋のプロ野球ドラフト会議でロッテから1位指名を受けた左腕は、揺るぎない自信を胸に開幕1軍入りを目指し奮闘を続けている。

 最速152キロの直球に、切れ味鋭いスライダーを操る万能型の即戦力投手。「ふてぶてしい投球をするのが持ち味」と自らを評価するなど独特の世界観を持つ。周囲に流されない投手向きの性格のようだ。

 関西国際大時代にリーグ通算23勝5敗。大阪ガス入社後はパナソニックの補強選手として都市対抗野球大会にも出場した。大学時代から注目されていたが、満を持してのプロ入りとなった。

 2月1日からのキャンプは1軍スタート。同月17日の紅白戦で1回を投げて3者連続空振り三振を奪う華々しい実戦デビューを飾った。23日の中日とのオープン戦で1回3失点とプロの洗礼を受けたが、3月2日の西武との練習試合では1回無失点と修正。あらためて能力の高さを見せた。

 1軍入りを懸けた競争もいよいよ本格化。必ず生き残るつもりだ。

 まつなが・たかひろ 1988年4月16日、さぬき市生まれ。志度小3年で野球を始め、志度中、高松商高、関西国際大、大阪ガスと投手一筋。2012年秋にロッテからドラフト1位指名を受け入団した。175センチ、82キロ。左投げ左打ち。

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