【香川―高知】６回表香川無死満塁、遊飛に倒れた中村。捕手松田＝高知球場
四国アイランドリーグplusは10日、高知市の高知球場で2試合（7イニング制）を行った。後期優勝へのマジックナンバーを「2」としていた2位の香川オリーブガイナーズは最下位の高知ファイティングドッグスに1―2で惜敗。1試合を残して2018年前期以来3期ぶりの優勝の可能性が消滅し、2位が確定した。通算成績は17勝3分け15敗。
この結果、既にレギュラーシーズンを終えている愛媛マンダリンパイレーツの18年後期以来2期ぶり7度目となる優勝が決定した。愛媛は21日から、前期優勝の徳島インディゴソックスと年間総合優勝を争うリーグチャンピオンシップに臨む。
香川は投手陣が踏ん張った。失点は先発の右腕四戸が二回に浴びた右越え2ランの2点のみ。打線が再三の好機を生かし切れなかった。
一回1死二塁は白方が三飛、宋が空振り三振。三回2死一、二塁では白方が中飛に倒れた。六回は3連打でつくった無死満塁から敵失で1点を返したが、なおも無死満塁で中村が遊飛、木村が遊ゴロ併殺。2四死球で得た七回2死一、二塁では妹尾が左飛に終わった。
▽高知市営
香川 0000010―1
高知 020000×―2
（規定により七回制）
▽勝 ガルシア17試合8勝5敗
▽S 高橋28試合1勝1敗3S
▽敗 四戸29試合4勝1敗
▽本塁打 宇佐川1号（2）（高）
▽盗塁 浜、安田▽失策 宇佐川▽捕逸 三好▽与死球 高橋（三好）
▽試合時間 2時間1分
▽同
徳島 0000000―0
高知 012040×―7
（規定により七回制）
（徳）箭内、竹林―横溝（高）石井、宮川―金子、長谷川
逸機続き1点差で涙
香川は大事な一戦で最下位の高知に1点差で涙をのんだ。打線は得点機をつぶし続けて1点止まり。主将の中村は「（六回無死満塁で）足が震えた。未熟だった」と目頭を押さえ自身を責めた。
高知先発の左腕ガルシアの緩急を付けた投球に的を絞れず、六回1死満塁で併殺打となった木村は、「全然打てなかった前期から使い続けてくれた監督に恩返ししたかった」と唇をかみしめた。
優勝には届かなかったが、「選手はよく戦ってくれた」と西田監督。主力ながら北米独立リーグへの派遣で後期は戦列を離れ、2日に帰国したばかりの妹尾は「優勝争いできるまで粘ってくれた仲間には感謝しかない」と声を詰まらせた。
現チームで戦うのは徳島との今季最終戦（13日）だけ。この日3打数3安打と気を吐いた1番岡村は「ユニホームを着るのが最後になる選手もいる。全員で悔いのないようにやりたい」と言葉を振り絞った。
