記者会見する(左から)父親のキム・グァンチョルさん、ハンミちゃん、母親のリ・ソンヒさん=22日午前、東京・永田町の憲政記念館
中国・瀋陽の亡命者連行事件で日本総領事館に駆け込み、現在は韓国に暮らす北朝鮮脱出者、ハンミちゃん(3つ)と両親が22日、東京都内で記者会見し、「北朝鮮で飢えに苦しんでいる住民の実情を知ってほしい」と訴えた。
父キム・グァンチョルさん(28)は「この瞬間にも飢え死にしようとしている北朝鮮の住民を一日も早く救出して」と語気を強め、母リ・ソンヒさん(29)は「中国に逃げ延びた住民が難民申請して暮らせるよう(日本政府は)中国政府と交渉してほしい」と語った。
会場で笑顔を振りまいているハンミちゃんを見ながら、ソンヒさんは「韓国人は子供を大切に扱っている。ハンミがいま北朝鮮にいたら、死んでいるだろう」と述べた。
3人は韓国へ亡命し適応訓練を受け、昨年8月から全羅南道に定住。15日から日本に滞在し、23日に帰国する予定。