会社更生手続き中の日本航空が、国際線のビジネスクラスの一部に、背もたれを倒すとベッドのように平らになる座席を導入することが26日、明らかになった。また、国内線で普通の座席よりゆったりできる「クラスJ」も拡大する計画で、旅客単価アップを目指す。
国際線のビジネスクラスは収益性が高く、競合する全日本空輸は平らになる座席を、成田―米ニューヨーク線を皮切りにことし4月から順次導入している。日航は「全日空に流れる優良顧客が出ている」(幹部)と危機感を強めており、対抗策として座席改良などのサービス改善を、31日に東京地裁に提出する更生計画案に盛り込む。
搭乗時間が長く、時差の影響を受ける国際線の長距離路線は、睡眠時にゆったりできる座席の人気が高い。日航はファーストクラスでは平らになる座席を用意している。国際線に使っているボーイング777などが、ビジネスクラスでの新しい座席の導入候補機に上がっている。