白毛のアイドルホース、ソダシ(牝5歳、栗東・須貝尚介厩舎)の電撃引退が決まった。ソダシは安田記念7着後に脚部不安を発症し、北海道苫小牧市のノーザンファーム空港で休養していたが、1日のGIスプリンターズSで全妹のママコチャが勝ったことも踏まえて関係者が協議。引退、繁殖入りが決まった。
ソダシは祖母シラユキヒメ、母ブチコから受け継いだ白毛馬で、父クロフネ、母の父キングカメハメハも全て金子真人オーナーが所有する血筋。2020年7月に札幌の新馬戦で初陣を飾ると、札幌2歳S、アルテミスS、阪神ジュベナイルフィリーズと無傷の4連勝で2歳女王に輝いた。前哨戦を使わずに参戦した桜花賞でも優勝。白毛馬として初のクラシックホースとなった。オークスでは8着に敗れたが、続く札幌記念ではラヴズオンリーユー、ペルシアンナイトといった古馬のGIホースを破って快勝。白毛のアイドルとして不動の人気を得た。4歳となった昨年も、ダートに挑戦してフェブラリーS3着と好走。ヴィクトリアマイルでは3度目のGI制覇を果たしていた。
■ソダシ 父クロフネ、母ブチコ、母の父キングカメハメハ。白毛の牝5歳。北海道安平町・ノーザンファーム生産。馬主は金子真人ホールディングス(株)。通算成績は16戦7勝。GIは2020年阪神ジュベナイルフィリーズ、21年桜花賞、22年ヴィクトリアマイルの3勝。
◆須貝尚介調教師「今日、ちょうど妹のママコチャがGIを勝ったことで、金子オーナーから『ちょうどいいタイミングでバトンを渡せるんじゃないか』というお話がありました。ソダシは本当にファンの皆さんに愛されてきたと思います。白毛として、次々と歴史的快挙を成し遂げてくれました。世界的にも注目される存在になり、本当によく頑張ってくれました。妹のママコチャにいい形で引き継げると思いますし、今後はお母さんとして、また新しい伝説を作ってくれればと願っています。ソダシを預けてくれた金子オーナー、応援して頂いたファンの方、そしてソダシに本当に感謝しています」