落語家、春風亭ぴっかり☆改め蝶花楼桃花(ちょうかろう・ももか、40)が21日、東京・上野の鈴本演芸場で開幕した真打昇進披露興行に出演。満員のファンを前に初日のトリを務めた。
口上では、真打ちに昇進した桃花を横に、師匠の春風亭小朝(67)が弟子入り以降の年月を述懐。「根は陽気でも彼女は繊細。ずっと15年間悔し涙を流してきました。きょう初めてうれし涙を見たんです」と泣きながら祝福すると、笑顔だった桃花もたまらず突っ伏して感涙。異例の口上には、客席からもすすり泣きの声が聞かれた。
初めて新真打ちとして上った高座では一転、「『蝶花楼桃花師匠』でーす!」と元気にガッツポーズ。背後には、自身の落語会にも参加するなど親交が深い女優、のん(28)から贈られた、のん直筆の桃花の似顔絵をあしらった後ろ幕が。注目の高座では「師匠とも相談した」と果敢に新ネタ「浮かれの屑より」に挑戦。大きな笑いを呼ぶとともに、三味線を手にしての民謡、新内節や、人形浄瑠璃の動きを模した「人形振り」など多彩な芸も披露して、喝采を浴びた。
桃花のほか、三遊亭美るく改め三遊亭律歌(42)、鈴々舎八ゑ馬改め柳家風柳(47)、林家はな平(37)の4人が真打ちに昇進。終演後に報道陣の取材に応じた桃花は「師匠の涙は初めて見ました。楽屋では『黒歴史だー』って騒いでましたけど」と笑いながら、感謝の言葉を述べた。