全日本柔道連盟(全柔連)は15日、オンラインで常務理事会と強化委員会を開き、東京五輪の1年延期に伴う出場権の扱いについて代表権維持の方針を固めた。2月までに決まった2016年リオデジャネイロ五輪男子73キロ級金メダリストの大野将平(28)=旭化成=や女子52キロ級世界女王の阿部詩(うた、19)=日体大=ら既に代表に内定する13選手の資格維持の方針を示した。今後の理事会で正式に決まる見通し。
史上初の延期が決まった五輪を受け、当初常務理事会の開催は先月中旬を予定した。だが、全柔連内の新型コロナウイルス集団感染で話し合いが延期となり、五輪代表選考問題が先送りとなっていた。この日、1カ月遅れで協議し、厳しい選考争いを制したこと、新型コロナの感染拡大で国際大会の開催時期が見通せず、再選考は困難であることなどを考慮した。
また世界王者の丸山城志郎(26)=ミキハウス=と元世界王者の阿部一二三(ひふみ、22)=パーク24=が争い、五輪代表が唯一決まっていない男子66キロ級の選考方式については結論が先送りされた。両雄による1試合限定の代表決定戦も浮上している。
●柔道・東京五輪日本代表メンバー●
男子60キロ 高藤直寿(パーク24)
男子66キロ 未決定
男子73キロ 大野将平(旭化成)
男子81キロ 永瀬貴規(旭化成)
男子90キロ 向翔一郎(ALSOK)
男子100キロ ウルフ・アロン(了徳寺大職)
男子100キロ超 原沢久喜(百五銀行)
女子48キロ 渡名喜風南(パーク24)
女子52キロ 阿部詩(日体大)
女子57キロ 芳田司(コマツ)
女子63キロ 田代未来(コマツ)
女子70キロ 新井千鶴(三井住友海上)
女子78キロ 浜田尚里(自衛隊)
女子78キロ超 素根輝(環太平洋大)