テレビ朝日系報道番組「報道ステーション」(月~金曜後9・54)の男性スタッフ2人が新型コロナウイルスに感染したことが15日、番組内で発表された。いずれも入院中のメインキャスター、富川悠太アナウンサー(43)の濃厚接触者で、感染の疑いがあったフリーアナ、赤江珠緒(45)の夫であるチーフディレクターとチーフプロデューサー。富川アナは番組を通じて「発熱を軽視してしまい、出演を続けたことを深く反省しています」と陳謝した。
コロナ禍に揺れるテレ朝にさらなる緊急事態が発生した。
「スタッフ2人が新型コロナに感染したことが今日、確認されました」
東京で新たに127人の感染者が出たことなどコロナの最新情報を届けていた番組途中、自宅待機中のメインキャスター、徳永有美(44)の代役を務める森葉子アナ(33)が、そのうちの2人が「報ステ」の幹部スタッフだったと伝えた。
2人はいずれも40代男性社員で、チーフプロデューサーと演出担当のチーフディレクター。赤江アナの夫である同ディレクターは、11日に高熱が出たほか激しい頭痛と背中の痛みを訴え、12日に病院で「典型的なコロナ感染」と診断された。翌13日には赤江アナがTBSラジオ「たまむすび」に自宅から電話出演し、夫に疑いがあることを報告していた。
同プロデューサーは10日からせきの症状があり、12日に左胸に違和感を覚えて病院へ。感染の疑いがあると診断され、2人ともこの日、PCR検査の結果、陽性と確認された。いずれも富川アナの濃厚接触者だった。
その富川アナは3、4日の朝に38度の高熱が出るも、その後平熱に戻ったため6~9日は通常通り出演。しかし、息切れなどが続いたため入院し、11日に陽性が判明した。
発熱後も出勤したことやPCR検査をスムーズに受けられた理由について説明責任があると問題視されていた富川アナは、症状が少しずつ改善していることから感染経緯の詳細を公表。発熱後に都の窓口に相談していたことや、同プロデューサーに症状を報告していたことなどを説明した。
感染後初めてコメントも寄せ、「すぐに平熱になったことから発熱を軽視してしまい、上司や会社に的確に報告せず、出演を続けたことを深く反省しています」と猛省。視聴者から批判を受けていることには「真摯に受け止めたい」とした。
同局はクラスター(感染者集団)となるかについて「保健所からクラスターとは言われていない」と説明。富川アナに代わって番組を仕切る小木逸平アナ(45)は「感染拡大を防ぎながら、今後もしっかりとニュースを伝えてまいります」と意志を語ったが、視聴者に届くか-。