レコ大連覇を果たした「シンクロニシティ」を華麗に歌い踊る(前列左から)白石や西野ら乃木坂46=東京・渋谷区(撮影・加藤圭祐)
ギャラリーページで見る 第60回日本レコード大賞(主催・日本作曲家協会)の最終審査会が30日、東京・新国立劇場で行われ、優秀作品賞10組の中から乃木坂46が「シンクロニシティ」で大賞に輝いた。昨年の「インフルエンサー」に続く連覇で、女性グループとしては2011、12年のAKB48以来2組目の快挙。大みそかにグループを卒業する西野七瀬(24)は「今年で一番うれしいです」と涙ながらに喜びを爆発させた。最優秀新人賞は現役大学生演歌歌手、辰巳ゆうと(20)が選ばれた。
受賞の瞬間、抱き合ったWエースの表情は対称的だった。卒業する西野は笑顔を浮かべたが、盟友を送り出す白石麻衣(26)は号泣した。
白石は「まさか大賞を取れると思っていなかったので本当にうれしい」と涙があふれ、大賞の盾を抱きしめた。まいやんに刺激された西野も目に涙を光らせ、「今年で一番うれしい」と感激。その後、苦楽をともにしてきたメンバーの思いがシンクロし、自然と全員がステージ上で輪を作り、肩を組んで喜び合った。
レコ大連覇を飾った「シンクロニシティ」は自身初の発売初週100万枚超を売り上げた人気曲(オリコン調べ)。この日は同曲と昨年の大賞曲「インフルエンサー」を全身全霊で熱唱した。
乃木坂にとって今年は激動の1年だった。
7月に史上初となる東京・神宮球場と秩父宮ラグビー場で2会場同時ライブを行い、3日間で18万人を動員。今月1日には中国・上海で初の海外単独公演を成功させた。
個々の活躍もめざましく、オリコン年間売上写真集部門トップ10に白石や次世代エースの与田祐希(18)ら乃木坂から6作がランクインした。
一方、メンバーの世代交代も印象的だった。西野のほか、デビュー曲「ぐるぐるカーテン」からシングル5作連続でセンターを務めた生駒里奈(23)が4月に卒業。乃木坂、欅坂46、欅坂の妹分、けやき坂46の坂道シリーズ合同オーディションに合格した11人が4期生として加入した。
過渡期という試練を乗り越えた乃木坂は、最新曲「帰り道は遠回りしたくなる」で「インフル-」以降6作連続のミリオンを達成するなど勢いは増すばかりだ。
来年1月に台湾・台北の単独公演、2月に京セラドーム大阪で4日間の7周年ライブが控え、最終日は西野の卒業コンサートとして開催される。
キャプテンの桜井玲香(24)は「さらに飛躍できるように頑張りたい」と決意表明。来年の大目標となる女性グループ初のレコ大3連覇は、もう夢ではなくなった。