自民党には現在6つの派閥が存在する。昨年11~12月には半分にあたる3派閥で領袖(りょうしゅう)が交代したが、その役割は以前と大きく変わりつつある。かつては各派閥が領袖を総理・総裁に担ぎ上げるため、他派閥と権力闘争を繰り広げた。今は領袖の大半が総裁候補ですらなく、親睦会の性格が強まっている。
すべての派閥は国会開会中の毎週木曜の昼、それぞれ定例会合を開き、所属議員が党務、国会、選挙などの情報共有を図っている。
新型コロナウイルス禍以前は全員で弁当を食べていた。今は弁当を持ち帰ったり、一部リモート開催したりしながらも毎週の顔合わせを欠かさない。「事に臨んでは一致団結する力強い集団を作る」(茂木派=平成研究会=会長の茂木敏充党幹事長)ためにも必要なことなのだろう。ただ、派閥政治の全盛期に比べれば派閥の影響力は低下している。