宇宙航空研究開発機構(JAXA)は5日、地球上空を飛行する小惑星探査機「はやぶさ2」から、小惑星リュウグウの試料が入ったとみられるカプセルを午後2時半に分離することに成功したと発表した。順調に行けば、カプセルは6日未明に地球に帰還する。
JAXAによると、5日午前11時過ぎにカプセル分離の運用を開始。機体の状態が正常なことを確認した後、分離を実施した。管制室は拍手に包まれた。
計画によると、カプセルは高度約22万キロで分離。6日午前2時半に大気圏に突入する。その際は1万度を超える超高温にさらされ、これに耐えられるかどうかが最後の難関となる。突入の際は、地上から火球のように見えるという。
その後は高度約10キロでパラシュートを開き、同2時47~57分にオーストラリア南部の砂漠に着陸する。カプセルが発する電波などを手掛かりに、ヘリコプターや無人機ドローン、レーダーなどで捜索し回収する。
はやぶさ2の機体はカプセル分離後に地球から離れ、別の小惑星1998KY26の探査に向かう。