軍艦多摩、安らかに 大国魂神社の慰霊祭に100人参列

 先の大戦末期の昭和19年10月、フィリピン沖の海戦で撃沈され全乗組員が戦死した軽巡洋艦「多摩」の戦没者慰霊祭が25日、府中市の大国魂神社で行われ、遺族を含む約100人が参列した。

 慰霊祭は雨のため屋内で営まれ、艦と運命をともにした山本岩多艦長の次男で遺族代表の山本瑛之助さん(86)らが玉串をささげた。

 軍艦多摩は多摩川にちなんで命名され、大国魂神社が艦内に祭られていた。こうした縁で同神社境内に「軍艦多摩戦没者慰霊碑」が建立され、平成26年から毎年10月25日に慰霊祭が行われている。

 同神社によると、軍艦多摩には約440人が乗っていたとされるが、乗組員名の大半は不明。同神社などが遺族探しを進めており、今年は新たに5人判明して現在計49人の乗組員名が分かっているという。情報提供などは同神社(電)042・362・2130。

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