カジノ解禁法案、修正案の衆院回付で14日成立 年金法案も参院本会議で成立

参院内閣委員会で、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備推進法案が可決され、握手を交わす自民党の細田博之総務会長(左)ら=13日午後、国会・参院第31委員会室(福島範和撮影)
参院内閣委員会で、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備推進法案が可決され、握手を交わす自民党の細田博之総務会長(左)ら=13日午後、国会・参院第31委員会室(福島範和撮影)

 参院内閣委員会は13日夜、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備推進法案について自民党などの賛成多数で可決した。自民党が採決前に修正案を示し、民進党は採決を受け入れた上で反対した。修正案は会期末である14日の参院本会議で可決後に衆院に回付され、本会議で同意多数となり、成立する見通しだ。年金支給額抑制を強化する年金制度改革法案も13日の参院厚生労働委員会で与党などの賛成多数で可決され、14日の参院本会議で成立する。

 民進党はIR法案の廃案を訴えていたが、自民党の修正案提示で対応を一転させた。ただ、年金制度改革法案なども含め「審議不十分」との姿勢は変えていない。共産、自由、社民との野党4党で14日に安倍晋三内閣不信任決議案を衆院に提出する方針で、14日の幹事長・書記局長会談で最終判断する。政府・与党は14日まで延長した会期の再延長は行わずに、同日中に決着を図る。

 IR法案は超党派の議員立法で、カジノや国際会議場、大型ホテルなどが一体となったIRの整備を政府に求める内容。法施行後、政府は1年以内をめどに具体策を定めた実施法案を制定する。

 自民党は13日中の参院内閣委での採決を求めたのに対し、民進党は法案の出し直しを要求したため、自民、民進両党の参院幹事長らが断続的に協議。自民党はカジノによるギャンブル依存症防止策の強化や、付則で施行後5年以内に「必要な見直し」を行うことを盛り込んだ修正案を提示した。これを受け、民進党は採決を容認した。自主投票で臨んだ公明党は委員2人の賛否が割れた。

会員限定記事会員サービス詳細