拉致被害者の早期帰国求める 金杉局長、北朝鮮外務省幹部に

 【北京=西見由章】北朝鮮核問題をめぐる外交当局者らの学術会議「北東アジア協力対話」に出席するため訪中していた金杉憲治外務省アジア大洋州局長は23日、北朝鮮外務省の崔善姫(チェ・ソンヒ)米州局副局長と接触し、北朝鮮によるすべての拉致被害者の一日も早い帰国が重要だとの立場を直接伝えたことを明らかにした。北京で記者団の取材に応じた。

 金杉局長は中国外務省の孔鉉佑外務次官補や肖千アジア局長とも会談し、日本の周辺海域で中国海軍が動きを活発化させていることに対して強い懸念を表明した。

 また個別の会談を通じ、北朝鮮の新型中距離弾道ミサイル「ムスダン」の発射を受けて米韓中露と日本の計5カ国が今後、国連などで緊密に連携していくことを確認。6カ国協議の早期再開が必要との認識でも一致したという。

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