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薬師丸ひろ子、『あまちゃん』の次は…「赤ちゃんポスト」の実話を初ドラマ化

 女優の薬師丸ひろ子主演で、熊本・慈恵病院の「こうのとりのゆりかご」、通称「赤ちゃんポスト」の実話を題材にしたドラマが初めて制作されることがわかった。『こうのとりのゆりかご〜「赤ちゃんポスト」の6年間と救われた92の命の未来〜』(11月25日放送、後9:00〜10:54 TBS系)で、薬師丸は「赤ちゃんポスト」の開設から現在の運営まで、中心となって奮闘し続ける主人公の看護部長を演じる。

女優の薬師丸ひろ子主演で、熊本・慈恵病院の通称「赤ちゃんポスト」の実話をドラマ化

女優の薬師丸ひろ子主演で、熊本・慈恵病院の通称「赤ちゃんポスト」の実話をドラマ化

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 以前から「赤ちゃんポスト」に関心があったという薬師丸は「今回、ドラマ出演のお話をいただいて脚本を読み、初めてその経緯、関係者のご苦労などを知りました」とコメント。社会現象となったNHK連続テレビ小説『あまちゃん』の撮影も佳境に入った時期に出演依頼を受け、快諾した。『あまちゃん』後、初のドラマ出演で、主演ドラマは『世の中を忘れたやうな蚊帳の中』(2011年11月12日、NHK・BSプレミアム)以来、2年ぶりとなる。

 10月下旬からの撮影に向け、薬師丸は「私が演じる看護部長の『ひとりでも多くの赤ちゃんの命を救いたい』という強い信念と献身的に取り組むその姿を、少しでも視聴者の皆さんにお伝えできればと思っています」と意気込む。『あまちゃん』で小泉今日子演じるヒロインの母・春子の若い頃を好演した有村架純が、赤ちゃんを預けに来る母親役で出演することも決まり、二人の再共演も見どころになりそうだ。

 「こうのとりのゆりかご」は、「赤ちゃんの命を救う」ことを第一の目的に、親の事情で育てられない赤ちゃんを“匿名”で預かる国内唯一の取り組み。2007年5月の運営開始からこの6年間に、92人の赤ちゃんを受け入れるとともに、24時間対応の「SOS赤ちゃんとお母さんの相談室」を設け、悩みを抱える親の相談にも応じ、赤ちゃんを特別養子縁組によって、新しい両親につなげる活動にも力を注いでいる。

 当初、「赤ちゃんポスト」の名称で報道された影響もあり、「安易な子捨てを助長する」という厳しい批判など賛否は分かれ、さんざん物議をかもした。その後、全国的に取り上げられることがなくなっていたのは、「プライバシーの観点から報道やドキュメンタリーの取材は難しい」と同ドラマの那須田淳プロデューサー。「『こうのとりのゆりかご』の取り組みと6年間の軌跡は、決して埋もれさせてはならない。伝えていかなければならない、たくさんの真実がある」との熱い思いから、「実話をもとにフィクションとして再構築したドラマであれば、プライバシーの問題はクリアし、その本質を問いかけることができるのではないか」と考え、今回のドラマ企画を推進した。

 脚本を任されたのは、『確証〜警視庁捜査3課』(TBS系)、『科捜研の女』(テレビ朝日系)など作品で鍛えらた松本美弥子氏。現地に足を運んで取材を重ね、この取り組みを支え続けた人々の知られざる真実を、若い女性のセンスで咀嚼して、物語としてつむぐ。演出は、宮藤官九郎脚本の『木更津キャッツアイ』『うぬぼれ刑事』(いずれも同局系)を手がけた金子文紀氏が担当する。

 那須田プロデューサーは「本来、赤ちゃんの誕生は明るく、その命は輝いているもの」と、作品全体がシリアスになり過ぎないように、芝居上手な役者のキャスティングにもこだわった。とくに主演の薬師丸には「主人公は、つらく悲しい時には泣かずに、うれしい時には涙を流して喜ぶ人。『あまちゃん』でも見せてくれた、薬師丸さんの明るくて、お茶目で、親しみやすい存在感がイメージにピッタリでした」と大きな期待を寄せる。

 ほかに、「こうのとりのゆりかご」の開設を許可する熊本市長の役に佐々木蔵之介、市の健康福祉局・局次長の役に光石研、主人公とともに奮闘する病院の看護師に堀内敬子江口のりこ安藤サクラ南明奈らが出演する。

 同ドラマは、「未来に語り継ぐべき大切なメッセージ」をテーマに、さまざまな分野の深層に切り込む大型特番シリーズ『テレビ未来遺産』のドラマ特別企画として放送。平成25年度文化庁芸術祭参加作品。

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