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滋賀・高島「中江藤樹ゆかりの地」巡りで美しい心を磨こう!


日本陽明学の始祖・中江藤樹の生まれ育った滋賀県高島市には、「藤樹書院」や「良知館」、「藤樹先生墓所」などゆかりの地が多くあります。王陽明が中国・明の時代に儒学の系譜にあたる陽明学をまとめ、日本では中江藤樹がその発展に寄与しました。
地域の村人から藩士に到るまで、多くの人々に親しまれた近江聖人・中江藤樹ゆかりの地を、美しい心を磨くという趣旨の“致良知”の教えやエピソードとも御紹介致します。

中江藤樹ゆかりの地を巡る“よえもんさん通り”

写真:KISHI Satoru

滋賀県高島市には、中江藤樹(なかえ とうじゅ、1608年〜1648年)ゆかりの地が多くあります。「藤樹神社」や「藤樹書院」、中国式公園「陽明園」、「中江藤樹記念館」、「藤樹先生墓所」などです。
JR湖西線(こせいせん)・安曇川(あどがわ)駅前には銅像も建立されています。また安曇川駅から「藤樹書院」、「良知館」までの通りは中江藤樹の通称・与右衛門(よえもん)から“よえもんさん通り”と名付けられています。
道の駅「藤樹の里あどがわ」を中間地点として、前半には中江藤樹の残した言葉を現代語訳した説明板、後半には幼少期からの逸話を著した説明板が設置されています。

道の駅「藤樹の里あどがわ」と“藤樹先生孝養像”

写真:KISHI Satoru

1608年(慶長13年)に中江藤樹は現在の滋賀県高島市安曇川町上小川、近江国(おうみのくに)高島郡(たかしまごおり)小川村に生まれます。後に現在の愛媛県大洲市に移り、学問に励んで郡奉行(こおりぶぎょう)として活躍。
しかし、自身の喘息と病気がちの母親の心配になり、1634年(寛永11年)に故郷へと戻ってきます。さらに学問の研究に励み、後世において、近江聖人(おうみせいじん)とも呼ばれ、日本陽明学の始祖と称されるまでになったのです。
道の駅「藤樹の里あどがわ」のほど近くにあるのが、こちらの“藤樹先生孝養像(こうようぞう)”。少年時代の中江藤樹が母親の手にできた“あかぎれ”を心配し、よく効く塗り薬を携えて、遠い大洲から家へと届けに来た時の場面です。この逸話からも、中江藤樹の母親を想う気持ちが伝わってきます。

心のふるさと「藤樹書院」

写真:KISHI Satoru

屋敷内には藤の老樹があり、その紫の花の香りを好んだ中江藤樹。本名である諱(いみな)は原(げん)、字(あざな)は惟命(これなが)でしたが、門人や村人たちから敬慕と親しみを込めて“藤樹”先生と呼ばれるようになりました。
国指定の史蹟ともなっているのが「藤樹書院」。こちらで学問や講話を行なっていた場所です。中江藤樹が亡くなってからも多くの学者が集まり、講義が続けられました。
1880年(明治13年)に村の大半を焼く大火により焼失しましたが、その時、村人たちによって書物など貴重な品々は運び出し、2年後に仮の講堂として再建されたのが現在の「藤樹書院」となっています。

美しい心“良知”に由来し名付けられた「良知館」

写真:KISHI Satoru

「藤樹書院」に隣接しているのが案内所と休憩所を兼ねた「良知館」です。“良知(りょうち)”とは誰もが生まれながらに持っている美しい心のこと。その“良知”を曇らせないように絶えず磨きましょうと、“致良知(ちりょうち)”という言葉で教えを説いたのが中江藤樹です。
館内にはテーブルや椅子などが配置され休憩も可能になっています。また中江藤樹に関連する書物やパネル展示などもあり、その教えに触れられます。また「良知館」の駐車場脇には巨大な『孝経(こうきょう)』の石碑も建立されています。
幅・120センチ、厚さ・15センチ、台座を含めた高さ・約280センチ、重さ・約5トンの見事な石碑です。こちらも是非、チェックしてみて下さい。

玉林寺の山門前「藤樹先生墓所」

写真:KISHI Satoru

天台真盛(てんだいしんせい)宗の寺院「玉林寺」の山門前あるのが「藤樹先生墓所」です。1648年(慶安元年)に中江藤樹が亡くなって間も無く造営されたと伝わっています。
現在の墓所には、左奥に中江藤樹、右奥に1665年(寛文5年)に亡くなった母、右手前に1709年(宝永6年)に亡くなった三男・常省(じょうしょう)の墓があります。いずれも儒教式にならい土盛(ども)りがなされ、その前に墓碑と建てる形になっています。
1721年(享保6年)に各地の門人や同士が協力して石の柵を造り、現在の形に整いました。今もなお上小川の人々の手により清掃・管理が続けられ、大切にされています。

滋賀県高島市「中江藤樹ゆかりの地」巡りのまとめ

上述の他に、中江藤樹を顕彰する「中江藤樹記念館」や「藤樹神社」、儒教を基に陽明学へと発展させた王陽明(おう ようめい、1472年〜1529年)の像が建立されている中国式庭園「陽明園」などもあるので、そちらも併せて訪ねるのがオススメです。
生まれながらに持つ美しい心を磨きましょうと“致良知”の言葉で教えを説いた中江藤樹。そのゆかりの地を巡って、より一層、自らに磨きをかけてみてはいかがでしょうか。
以上、滋賀県高島市「中江藤樹ゆかりの地」巡りの御紹介でした。

■関連MEMO
道の駅「藤樹の里あどがわ」
http://adogawa.net/
高島市「良知館」
http://www.city.takashima.lg.jp/www/contents/1363050251366/index.html
高島藤樹会
http://takashima-tojukai.com/index.html
びわ湖高島観光協会「高島市観光情報」
http://www.takashima-kanko.jp/

【トラベルjpナビゲーター】
KISHI Satoru

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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