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北九州市で家屋損壊など680件超 豪雨被害 被災者支援へ窓口

 北九州市で2人が死亡するなどした6日からの記録的な豪雨で、直前の台風7号の影響により地盤が緩んだこともあり、同市では土砂崩れ、家屋損壊など680件を超える被害が出た。一時は18万人超の市民に避難指示が発令され、交通機関も混乱。門司区奥田の行方不明2人の発見には3日かかった。同市は今後、被災者支援などの復旧活動に移行するという。今回の豪雨を振り返った。

 市はまず、6日午前0時に避難勧告を全区に発令。雨は同日未明から強まり、土砂崩れがあった門司区奥田の40代の住民が午前6時56分、「上から土砂が流れている」などと110番通報している。市も午前7時20分から、八幡東区を皮切りに、最も強い避難情報となる避難指示へと順次、切り替えていく。

 午前7時半には北九州都市高速道路が全線で通行止めとなり、市教育委員会も同50分、小中学校など全208校・園の臨時休校を決定。門司区奥田の民家に土砂が流れ込み、家が倒壊したのはその直後の午前8時ごろ。午前中、市内を流れる主要河川は氾濫危険水位を超えた。

 6日夕方、気象庁が大雨特別警報を福岡県にも発令。市内の避難指示の対象も同日午後7時半までに、人口の約20%まで拡大した。

 台風7号に伴う降雨が始まった2日夜からの累積では、市の観測で小倉南区430ミリ、門司区358ミリなどに達した。人的被害は死者2人を含め4人。土砂崩れなどの被害は680件を超えた。これは、昨年7月7日からの大雨による被害件数の2倍以上。八幡東区上本町でも民家の石積みが崩れ、近所に住む男性(79)は9日、「豪雨の翌7日正午ごろから石が落ち始め、4時ごろに大きな音を立てて一斉に崩れた」と振り返った。

 7月に起きた同規模の被害では、市内で1人が死亡した2009年、家屋の全半壊4件があった10年がある。共に小倉南区で累積雨量が400ミリを超えた。

 市は9日午前中にすべての避難情報を解除。10日以降、総合相談窓口を設け、被災者支援などを行っていく方針だ。

=2018/07/10付 西日本新聞朝刊=

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