菊地信義さんが死去 装丁家
1万数千点の本を手がけてきた装丁家の菊地信義(きくち・のぶよし)さんが3月28日午前8時43分、心不全のため神奈川県鎌倉市の自宅で死去した。78歳。告別式は近親者で行った。喪主は妻、妙子さん。
多摩美術大デザイン科を中退後、1977年に装丁家として独立。シンプルな書体や余白を生かし、装丁の第一人者として知られた。山川出版社の多くの教科書や「渋沢龍彦全集」、俵万智さんの歌集「サラダ記念日」などを手がけた。
88年講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞。エッセーも人気で、著書に「装幀(そうてい)談義」「菊地信義の装幀」「装幀の余白から」など。〔共同〕