東武バス、1億円に減資 税制上「中小企業」に
東武グループで路線バスなどを所有する東武バス(東京・墨田)は6月22日に、資本金を24億7635万円減らし、1億円にすることを決めた。新型コロナウイルスの感染拡大により、シャトルバスや観光バスの利用者が減り、資金繰りが悪化した。資本金を減らして税負担を減らし、手元資金を確保する狙いがあるとみられる。
6月22日に開いた株主総会で決議した。実施時期は9月1日とする。資本金が1億円以下の企業は税制上、中小企業と区分され、税負担が軽くなる。東武バスは「事業規模に適応する内容に見直した」と説明する。減額分は剰余金に組み替える。
資本金を減らす動きはコロナ禍で外出自粛などの影響を受けやすいバス事業者で相次いでいる。6月末には、羽田空港などを発着するバス「エアポートリムジン」を運行する東京空港交通(東京・中央)や、はとバス(東京・大田)が同様に資本金を1億円に減額することを決定した。小売りや旅行、外食などコロナ禍の影響を受ける他の事業者でも資本金の減額が増えている。
関連企業・業界