孔子廟訴訟、2月判決 最高裁が政教分離判断へ
儒教の祖、孔子を祭る「孔子廟(びょう)」のために那覇市が公園内の土地を無償提供していることが憲法の政教分離原則に反するかどうかが争われた住民訴訟で、最高裁大法廷(裁判長・大谷直人長官)は27日、2月24日に判決を言い渡すと決めた。
差し戻し後の一、二審判決はいずれも「違憲」としている。今月20日の上告審弁論で、那覇市は「廟は戦災で焼失し、歴史文化を伝えるために再建した。無償で一般公開され、観光資源としても重要な役割を果たしている」とし、土地提供に宗教的意義はないと主張した。
原告の住民側は「無償提供は特定の宗教の援助や助長に当たり、憲法に違反する」とした。
差し戻し後の二審判決などによると、故翁長雄志氏が市長だった2011年、市内にある松山公園に廟の設置を許可して土地使用料の全額免除を決め、14年に更新した。〔共同〕