群馬県三セクのスキー場など、オープンハウスが運営へ
群馬県などが出資する第三セクターの武尊山観光開発(前橋市)は、運営する宝台樹スキー場(群馬県みなかみ町)と宝台樹キャンプ場(同)の事業を住宅大手のオープンハウスに譲渡すると発表した。スキー人口の減少で経営難が続いていた。民間企業に運営をまかせて事業の継続と地域活性化を狙う。
事業譲渡は年内の予定。オープンハウスによって設立される子会社が今後、2つの事業を担当する。スキー場については2021年冬シーズンから、キャンプ場は22年夏シーズンから新会社が運営する。2つの施設で働く従業員の雇用は維持する。事業譲渡額は明らかにされていない。
武尊山観光開発は1979年の設立。県やみなかみ町などが出資している。従業員は20人。スキー場の利用者が減ったことなどで近年は赤字決算が続いていた。さらに新型コロナウイルス禍で事業環境が厳しくなったため、スポンサー企業を探していた。同社の今後については関係者で検討する。
オープンハウスの創業者である荒井正昭社長は群馬県の出身。同社はバスケットボール男子Bリーグの群馬クレインサンダーズを運営する企業を2019年に子会社化。スポーツ振興を通じて群馬の活性化を促すなど、地域貢献に力を入れている。