日本の「ソフトパワー」訴え 上海万博ジャパンデー
【上海=下原口徹】上海国際博覧会(上海万博)で中国の若い世代に人気のアニメやマンガ、音楽、映画などの日本の「ソフトパワー」を伝えるイベントが始まった。中心となるのが、「ジャパンデー」の12日から23日までの12日間、会場内で開かれる「コ・フェスタIN上海」。日本の現代コンテンツを上海で披露することで、若い世代から新しい平和観「カワイイ平和」が生まれることを目指す。
初日となった12日夜のステージでは、イメージキャラクターに選ばれた黒柳徹子さんとモデルの杏さんが「カワイイ平和」の理念を体現するカワイイ天使として登場。
黒柳さんが中国の古い流行歌の「草原情歌」を琵琶の音色にのせて中国語で熱唱、会場から大きな喝采をあびた。
歌手の水木一郎さんらが日本の有名アニメソングを次々と歌ったが、詰めかけた多数の中国人観衆らも一緒に日本語で歌い、会場は異様な盛り上がりを見せた。
13日に万博会場で予定されていた人気グループ「SMAP」のコンサートは会場混乱への懸念から中止となったが、上海市内の劇場では「日本映画ウイーク」として普段上映されない日本映画が多数、上映される予定など、中国の若い世代にも人気がある日本の「ソフトパワー」で、日中友好を訴えるイベントが続く。