中国が新型ICBM「東風41」を公開 全米を射程
【北京=羽田野主】中国の習近平(シー・ジンピン)指導部は1日、建国70周年を祝う軍事パレードに新型の国産兵器を多く登場させた。ワシントンなど米本土を射程に収める大陸間弾道ミサイル(ICBM)「東風41」が目玉だった。トランプ米政権をけん制して、国威を発揚する狙いがある。
東風41の射程は1万2千キロ以上とされる。移動式の発射台で多くの核弾頭を搭載できるのが特徴で、迎撃が難しいとされる。
新型ミサイルとして極超音速兵器を搭載する中距離弾道ミサイル「東風17」も今回初めて姿をみせた。極超音速兵器は音速の5倍以上で飛行できるとされる。低空を滑空し現在のミサイル迎撃システムでは対応が困難のため各国がしのぎを削って開発を進めている。
今年7月に発表した国防白書で存在を誇示した新型戦車の「15式戦車」も初めて登場した。山岳地帯や軟弱な地形での戦闘を念頭に軽量型の主力戦車として開発された。
最新鋭ステルス戦闘機「殲(ジエン、J)20」が編隊飛行する姿や長距離巡航ミサイルを搭載できる新型の戦略爆撃機「H6N」も確認された。
この日のパレードには1万5千人の兵士が参加した。ミサイルに加え、160機を超える軍用機や580台の戦車などが登場した。装備はすべて国産だといい、中国国防省は「近年で最大規模」のパレードだと説明した。