沖縄でタクシー配車アプリ、DiDi 20事業者と提携
中国配車大手の滴滴出行とソフトバンクが出資するDiDiモビリティジャパン(東京・千代田)は20日、沖縄県でスマートフォンアプリによるタクシー配車サービスを始めたと発表した。県内の20のタクシー事業者と提携し、車社会が定着した沖縄で需要を取り込む。インバウンド(訪日外国人)の利用も見込む。
沖東交通グループや沖縄第一交通グループなどと提携した。宮古島や石垣島など離島でも地場タクシー会社と連携した。個人タクシーの県内組織も加わった。個人タクシーとサービス開始時点から提携するのは全国初という。
モノレール以外に鉄軌道のない沖縄は車が主な移動手段。同県豊見城市で同日会見した菅野圭吾副社長は「他の都市は地下鉄などがあるが、沖縄は移動はタクシーなどに限定される」とし、他地域よりアプリが普及する可能性があるとの認識を示した。
滴滴のアプリは中国を中心に約5億5千万人が登録する。中国人利用者はアプリを日本でも使える。菅野氏は「観光、ビジネス需要を取り込んでいきたいが、観光が沖縄での(事業展開の)意義の一つだ」と話した。
沖縄だけの期間限定キャンペーンとして、午後8時から翌日午前1時までの初乗り料金を無料にする。アプリの利用促進に加え、社会問題化する飲酒運転の防止を狙う。
配車アプリはスマホで乗車地点や時刻を指定し配車を依頼できる。登録したクレジットカードでアプリ決済も可能で利用が広がっている。