マクロン氏「ファーウェイを排除しない」 独自の判断強調
【パリ=白石透冴】フランスのマクロン大統領は16日、「華為技術(ファーウェイ)や他の企業を排除することは考えていない。重要なのはフランスの安全保障と欧州の自治を守ることだ」と語った。トランプ米政権が中国の通信機器最大手である同社を念頭に外国製品の排除に動いているが、フランスは独自の基準で判断すると表明した。
パリで開かれたスタートアップの展示会「VIVA(ビバ)テクノロジー」で発言した。「フランスと欧州は地に足の付いた判断をし、現実主義者だ。多国間主義を重視する」などと語り、一律に中国製品を排除する意向は無いと強調した。
欧州連合(EU)は次世代通信規格「5G」について、どの機器を採用するかは各国の判断に任せるとしている。フランスも政府の監視を強める法案を審議するなど警戒感は高まっているが、中国を名指しした批判は一貫して避けている。
トランプ大統領は15日、安全保障上の脅威がある外国企業から米企業が通信機器を調達するのを禁じる大統領令に署名した。ファーウェイ製品の排除を念頭に置いている。
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