東京の「水道名所」に7カ所 歴史や技術をPR
東京都は21日、奥多摩湖の小河内貯水池や江戸川沿いの金町浄水場の取水塔など水道施設7カ所を「東京水道名所」に選んだ。10月からは名所を訪れるインフラツアーも開始。水道関連の歴史や技術を観光資源としてPRする。水道事業への親しみを持ってもらうきっかけにする狙いもある。
名所は7~8月の都民アンケートをもとに決めた。自然との調和や地域でのシンボル性などが特長だ。
例えば、土木学会が土木遺産として認定した駒沢給水所(世田谷区)の配水塔は「近代水道の父」と称される中島鋭二博士の設計で、円筒形の外観が印象的。金町の取水塔は特徴的なとんがり帽子とドーム屋根で知られ、映画「男はつらいよ」シリーズにも登場する。
このほか全国でも珍しい江戸時代以来の技術を継承する羽村取水堰(羽村市)、国の史跡でもある玉川上水なども含む。
インフラツアーはJTBグループと組んで、第1弾として10~12月に4コースを用意。名所だけでなく、都の水道歴史館や水道関連の工事現場なども回れるようにした。外国人観光客の参加も見込み、一部は英語ガイド付きとした。
今後、それぞれの名所を撮影した動画を都のサイトに掲載するほか、都民向けのPR冊子づくりやフォトコンテスト都民投票といった企画も予定している。