連覇を目指す日本が、フランスとのPK戦にもつれこむ激闘を制し、準決勝進出を決めた。 池田太監督(51)は試合後のインタビューで「今振り返ることができないぐらい、本当に選手たちの頑張りに感動しています」と興奮冷めやらぬ様子。現地時間25日の準決勝は、王国ブラジルと対戦する。 日本は1点を追う延長後半ロスタイムに、土壇場でPKを獲得。これをFW藤野あおば(18=日テレ東京V)が決めて同点に追いつくと、PK戦ではGK大場朱羽(20=イーストテネシー州立大)が相手の1人目を止める活躍。2時間を超える熱戦を制し、大場は「みんなで最後まで諦めず戦いきって、ベスト4に残れたことはとてもうれしい」と笑顔で話した。 この日は前半15分にフランスに先制ゴールを決められ、今大会で初めて先手を奪われた。それでも、日本の選手たちに慌てる様子はなかった。 前半33分、FW山本柚月(19=日テレ東京V)が同点ゴール。1次リーグ初戦オランダ戦以来の得点となった。ハーフタイムが明けた後半開始直後の5分に、FW浜野まいか(18=INAC神戸)が勝ち越し点を奪った。 しかし後半40分に一瞬の隙を突かれ、2-2のまま延長戦へ。延長後半5分。相手のロングボールから強烈なミドルシュートを決められ勝ち越しを許したが、ドラマは試合終了間際には待っていた。 FKに頭で飛び込んだ藤野と相手GKが接触。オンフィールドレビューの末に、日本にPKが与えられた。緊張感あふれる場面で、これを藤野がしっかり決めて、土壇場で同点に追い付いた。 PK戦ではフランスの1人目が外した一方、日本は5人全員が成功。劇的な勝利に、池田監督は「最後まで諦めなかった選手たちの姿勢、本当に運もありましたし、ぎりぎりで勝利をつかむことができて本当にうれしく思います」と喜びをかみしめた。 前回18年フランス大会からの連覇へあと2勝。運も味方に頂点まで駆け上がる。