アニメ「ちびまる子ちゃん」で主人公・まる子の声を務めている声優TARAKOさん(本名非公表)が亡くなったことが9日、分かった。フジテレビが発表した。63歳だった。群馬県太田市出身。死因は明らかにされておらず、近年は闘病中だったという。

TARAKOさんのX(旧ツイッター)は、2月26日の更新を最後に止まっている。他アカウントの投稿をリポストした投稿が、最後の更新となった。

自らの文章による投稿は2月23日の投稿が最後。2月4日にはアニメ「ちびまる子ちゃん」で共演する、たまちゃん役の声優・渡辺菜生子、藤木くん役の声優・中友子との3ショットを投稿。収録スタジオで撮影された写真とみられるが、TARAKOさんは車いすのようなものに座っていることがうかがえる。渡辺と中がTARAKOさんを挟み、3人で笑顔を浮かべており、TARAKOさんは「先週のまる子 またまた菜生たまちゃん、中ちゃん藤木が来てくれたよ うれしいMAXだよ~ほんとにありがとね」と感謝をつづっている。また、友蔵役の声優・島田敏の写真も合わせて投稿しているほか、「いよいよ山田でるね~」とも同日の放送回から声優が交代した山田くんの登場を待ちわびる様子も。投稿の末尾には「みんな大好き『またね~』」とつづっている。

TARAKOさんは、1981年、アニメ「うる星やつら」で幼稚園児役として声優デビュー。82年の「戦闘メカ ザブングル」のチル役で初レギュラーを獲得。86年の「めぞん一刻」では麻美、ホステスのアケミの声優を担当した。

90年1月7日にまる子役として「ちびまる子ちゃん」がスタート。同アニメは、最高視聴率39・9%、平均でも25%を獲得し“まるちゃんブーム”を巻き起こし代表作となった。オーディションで原作者のさくらももこさん(18年死去)の声と似ていたため抜てきされたという逸話もある。

同アニメは、92年9月27日で終了、2年4カ月後の95年1月8日に復活し、現在まで続く長寿番組となっている。