大相撲の西十両13枚目照ノ富士(28=伊勢ケ浜)が8日、都内の時津風部屋に出稽古し、初場所(12日初日、東京・両国国技館)に向けて自信をのぞかせた。新関脇の朝乃山や前頭の北勝富士、正代、豊山らと相撲を取り、計7番取って6勝1敗。「先場所よりは今場所という感じでよくなってきているのは事実」と手応えを口にした。

申し合い稽古を行う前には、土俵まわりで入念にすり足を行うなど、準備に余念がなかった。稽古中の表情は、引き締まりながらも明るく「前よりも体調はいい。汗もよく出る。(準備を)ただやるだけよりも、意識してやっている」と意図を持って稽古している。

膝の負傷と手術、内臓疾患などで番付を大関から序二段まで落とし、1度は引退を心に決めたが再起。4場所連続全休から昨年春場所で復帰し、初場所には10場所ぶりに関取として戻ってくる。理想の自分とはまだ程遠いが「ちょっとずつ足の軽さが取れてきたし、怖さも少しずつ取れてきている。昔感じたことが最近、復活している。1場所1場所ずつ上がっていけばいい」と復調を自分でも実感していた。