ロッテ荻野貴司外野手(34)が25日、約2カ月ぶりに1軍に帰ってくる-。

敵地仙台で楽天に3連敗した24日の試合後、井口監督の談話をもとに記事にし、SNSでも紹介した。以下、ロッテファンの主な反応を挙げる(原文ママ)。

「逆転優勝へのラストピース」「ロッテファンの心が一気に明るくなった瞬間である」「今日1うれしい!元気出る!」「一筋の光が差し込んできた」「おかえりなさい マリーンズを救って下さい」「全私が泣いた(マジで)」「神の帰還」「宴じゃー!」

3連敗の重さをかき消すように、一気にリツイート(拡散)された。「リツイートの加速を見るだけでロッテファンの狂喜乱舞が見てとれるw」というつぶやきが的確だった。

ついに戻ってきた。7月23日に右大腿(だいたい)二頭筋の損傷で登録抹消。それまでは28試合に出場し、打率3割3分3厘、12盗塁。開幕から26試合連続出塁をマークし、70年のアルトマンに並ぶ球団タイ記録を樹立していた。

離脱後にチームの貯金は増え、シーズン終盤を迎えている。とはいえ、出塁率4割1分5厘の1番打者の不在は、じわじわ響いた。好投手に攻略の糸口をつかめず、完敗した試合が何度もあった。

荻野が本調子で1番に座れば、出塁は任せられ、先制点のチャンスも増える。出塁を求められた選手が、より打点に気持ちを向けることもできる。24日の楽天戦は5回まで9残塁で完封負け。そんなもどかしい展開を打破できるだけのリードオフマンだ。

存在の大きさはロッテファンの間にとどまらない。25日から首位攻防をするソフトバンクファンからもこんな反応が見られた。

「終わった…」

1カ月半後には、順位が決まっている。出場できなかった55試合の分を、どれだけ取り返すか。荻野の再加速は、勢いが失われつつあるチームの再加速に直結する。【金子真仁】