国際情報

ロシア、ウォッカ値上げで代替の入浴剤飲み年1.3万人死亡

禁酒法時代、没収した酒樽を壊す米FBI(写真:dpa/時事通信フォト)

 世界的に飲酒規制の強化が進んでいる。欧米では公共の場での飲酒や酒の販売が禁止されているほか、シンガポールやタイでも特定時間帯の販売が禁止されている。今後、東京五輪に向け、「呑んべぇ大国」日本でも規制強化が進められる情勢だ。

 歴史上、「禁酒法」を敷いた国は少なくない。米国では1920年から1933年までアルコールの製造、販売、輸送が全面的に禁止された。敬虔なプロテスタントの間での禁酒運動の高まりと、巨大資本に不満を持つ国民の社会改革運動(革新主義)が結びついて制定されたとされる。禁酒法時代にワイン用のブドウの品種が食用の品種に植替えられ、米国のワイン製造が潰滅的打撃を受け、国内に3000軒近くあったバーボンなど蒸留酒の蒸溜所もほとんど廃業に追い込まれた。

 しかし、大都市では闇酒場が横行し、質の悪い密造酒やカナダなどからの密輸酒の流通を握るアル・カポネなどマフィアが全盛となった。

 全米で最後に禁酒法が廃止(1966年)されたミシシッピ州など南部の州では、現在でも郡や市単位でアルコールの販売や飲酒を厳しく制限している“禁酒郡”が多いが、住民は規制のない他の郡や市まで飲みに行かなくてはならないため、飲酒運転の増加などかえって治安の悪化を招いているとの指摘もある。

 米国の他にも、ロシア、ノルウェー、フィンランド、スウェーデンなどが禁酒法の歴史を持ち、現在も政府が飲酒規制を強化している。

「ウォッカの国」ロシアでは1人あたりのアルコール摂取量が年間18リットル(純度100%エタノールで換算)に達し、依存症など社会的損失が大きいことから、2008年12月に連邦アルコール市場規制庁を設立して規制に本腰を入れた。最も消費量が増える2010年の新年にはウォッカの最低小売価格を2倍に引き上げた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
三浦瑠麗(本人のインスタグラムより)
《清志被告と離婚》三浦瑠麗氏、夫が抱いていた「複雑な感情」なぜこのタイミングでの“夫婦卒業”なのか 
NEWSポストセブン
ドラマ『Believe -君にかける橋-』で木村の妻役で初共演
初共演・天海祐希もハイテンションに! “木村拓哉の相手役”が「背負うもの」と「格別な体験」
女性セブン
オフの日は夕方から飲み続けると公言する今田美桜(時事通信フォト)
【撮影終わりの送迎車でハイボール】今田美桜の酒豪伝説 親友・永野芽郁と“ダラダラ飲み”、ほろ酔い顔にスタッフもメロメロ
週刊ポスト
わいせつな行為をしたとして罪に問われた牛見豊被告
《恐怖の第二診察室》心の病を抱える女性の局部に繰り返し異物を挿入、弄び続けたわいせつ精神科医のトンデモ言い分 【横浜地裁で初公判】
NEWSポストセブン
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン