出版社内容情報
内気な魔法使いの少年が世界中を旅して、一人前になっていく心あたたまる物語。著者は「この広い野原いっぱい」の作詞や手芸作家として知られるが、昨年逝去し、本作が遺稿となった。
内容説明
昨年逝去した著者は、「この広い野原いっぱい」の作詞や、ぬいぐるみなどの手芸作家として知られるが、本作が遺稿となった。彼女が最後に紡いだ愛と希望が、内気な魔法使いの少年と聡明な少女のあいだで育まれていく。
著者等紹介
小薗江圭子[オソノエケイコ]
本名・平川圭子。1935年東京生まれ。9歳まで銀座木挽町に住む。日本女子大学在学中からぬいぐるみ作家として注目され、その後イラストレーター、童話作家、エッセイストとしても活躍。初期の「みんなのうた」のアニメ作家でもあり、「この広い野原いっぱい」の作詞者としても知られる。2011年没
大島まどか[オオシママドカ]
1980年東京生まれ。21歳で単身渡米。ジョージア州立大学卒業。在学時よりジャズピアニストとして活動を始める。また、独学でグラフィックデザイン、デジタルイラストレーションを学び、CDジャケットのデザインやフライヤー制作などを手がける。ジョージア州アトランタ在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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遠藤三春
2
この本は。児童書と言われると児童書らしくないし、かといって大人向けと言うほどでもなく、なにもたいそれたことは起こっていないのに、決してつまらなくない。不思議な本でした。何をやってもだめなボリガペッパと、要領よくこなすゼラの旅。作者日本人なのに、外国人のファンタジー小説の雰囲気が出ている、それなのに、舞台に多く日本が登場するという、そこもまた不思議。語り手が、ボリガペッパでもゼラでもなく、かといって(外の)ナレーターでもない、彼らを知っているけど、登場人物でない。不思議な優しい本でした。2012/12/14