カタール・ワールドカップ(W杯)グループG第2節のカメルーン代表vsセルビア代表が28日に開催され、3-3で引き分けた。
開幕節でスイス代表に敗れて2002年からのW杯連敗が「8」まで伸びたカメルーン代表と、同じくブラジル代表に敗戦したセルビア代表による生き残りをかけて相まみえた。
カメルーンでは、直前にリゴベール・ソング監督との衝突が伝えられた守護神のGKアンドレ・オナナがメンバー外に。『The Athletic』などによれば、オナナはソング監督にプレースタイルを「より伝統的に(※果敢な飛び出しなど攻撃的ではなく、よりゴール近くでプレーするスタイル)」することを求められたが拒否。ソング監督がオナナを先発からはずすことを決めた。一方、ストイコヴィッチ監督率いるセルビアは、ミリンコヴィッチ=サヴィッチやタディッチらが先発した。
試合は序盤から攻勢に出たセルビアが11分、ボックス右奥のミトロヴィッチが左ポスト直撃のシュートで相手を脅かす。続く17分にもゴール前でチャンスを得たミトロヴィッチだが、このシュートもわずかに枠の左へはずれる。
前半の半ばにかけてもセルビアがペースを握ったが、29分にカメルーンがワンチャンスをモノにする。左CKからニアサイドのエンクルが頭でそらすと、最後はファーサイドのカステレットがプッシュ。センターバック2人を活かしたセットプレーからカメルーンが先手を取る。
それでもセルビアは前半のうちに一気に逆転する。まずは45分、正面遠めからのFKでゴール前に送られたボールにパヴロヴィッチがヘッド。これが決まり、21歳の一撃でセルビアがスコアをタイにして試合を折り返すと、アディショナルタイムに追加点を挙げる。高い位置でボール奪取すると、ペナルティアーク右のミリンコヴィッチ=サヴィッチがニアサイドにコントロールシュートを流し込み、2-1として試合を折り返した。
迎えた後半も先にスコアを動かしたのはセルビアだった。53分、敵陣でボールを奪うとゴール前での連係プレーでカメルーン守備陣を翻弄。最後はジヴコヴィッチがボックス右から上げた折り返しボールに正面のミトロヴィッチが押し込み、3-1とする。
それでも、カメルーンも食い下がる。63分には最終ライン裏へ抜け出したアブバカルがボックス内に侵入。DFをフェイントではずし、飛び出してきたGKの頭上を越すループシュートを沈めて1点差に迫る。さらに66分にも右サイドで最終ライン裏に抜け出したアブバカルのクロスに正面のシュポ・モティンが決めて、一気に3-3とする。
その後、両チーム共に勝ち点3を目指して最後まで激しい攻防を繰り広げるも、互いに譲らず3-3で試合終了。両チームが今大会初の勝ち点を獲得した。カメルーンは、大会史上最多タイ記録の9連敗を回避する大きなドローとなっている。