7人目の新キャラクター・格闘家が登場

 ゲームオンはPC用オンラインアクションRPG『KRITIKA』において、2016年10月26日にアップデートを実施する。本アップデートで新キャラクター“格闘家”とその2次職“黒帝”と“聖王”を実装。事前に試遊する機会を設けていただいたので、プレイ雑感をお届けする。

▲格闘家のキャラボイスは声優・山下誠一郎さんが担当。代表作は『orange(成瀬翔)』、『刀剣乱舞(薬研藤四郎、愛染国俊)』、『バトルスピリッツ烈火魂(烈火幸村)』など。

 設定上、格闘家は東方の寺院出身。格闘家専用の新チュートリアルでは、キレノス大陸を訪れることになった理由が描かれている。格闘家の顔をよく見ると、左右の瞳の色が異なる、いわゆるオッドアイ。取材に対応してくれたスタッフさんは「彼がこうなった理由もチュートリアルで分かります」と言っていたが、僕はうっかりその瞬間を見逃してしまった。みなさんは集中してチュートリアルに臨んでほしい。

▲育ての親である師匠に、濁った気を治すための旅に出るように促される。

 格闘家の得意分野は接近戦。敵と真正面から殴り合うことで、『KRITIKA』が持つ“アクションゲームのおもしろさ”を存分に楽しめるキャラクターとなっている。

 アクションの爽快感を見せる際、「派手なスキルを簡単にくり出せる」ことを推すタイトルが多い中、格闘家は少し違った。スキルを適当に連打しているだけでも十分に戦えるのは当然として、自分でコンボを組み立てるおもしろさが際立っているのだ。

集団戦向けの聖王か、少数戦向けの黒帝か

 『KRITIKA』ではLv15に到達すると、クエストを経て2次職に転職できる。格闘家は星の力を操る“聖王”と、魔気を敵に叩き込む“黒帝”を選択可能。聖王は特殊な範囲攻撃で戦うタイプで、黒帝は格闘家が正統進化した姿だという。

■聖王■

▲聖王。敵を集めるスキルが充実しているため、多数の敵を相手にするのが得意。

 最大の特徴は周囲を覆う白いもや。これは“天道”と呼ばれるもので、聖王のスキルの大半はこの範囲内に効果を及ぼす。右クリックで範囲が3段階まで拡大し、移動すると徐々に収束していく。天道内の敵を自分の前に引き寄せるスキル“旋風”を使えば集中攻撃しやすく、段階に応じて味方にバフを発生させる効果もあるため、パーティープレイでも有効だ。

▲バックステップをしつつ天道範囲を攻撃するスキルなどもあり、攻撃範囲もなかなか広い。なお、聖王は通常攻撃も遠距離タイプだ。

 もうひとつの集敵スキルは少しテクニカル。“白雨”は2段階構成のスキルで、天道の範囲内の敵を引き寄せながら全5回攻撃し、最後にフィニッシュアタックを放つ。敵の引き寄せ範囲はある程度コントロールできるので、パーティープレイ時にうまい人が聖王を使ったら、めちゃくちゃ戦いやすくなるのは間違いない。

▲慣れるまでは制御が難しいかもしれない“白雨”。スーパーアーマー破壊効果も備えているので、とても強力。

 右クリックでの“天道”拡大には攻撃判定もある。小型の敵を浮かせられるため、コンボに組み込むのもおもしろい。たとえば、

(1)直線状の敵を硬直状態にする“天川”を放つ
(2)接近して“天道”で敵を撃ち上げる
(3)上空から星の力を降らせる“流星”を発動
(4)8つの弾丸を放つ“星玉”で追撃

 流星や星玉は天道範囲内の敵を自動的に追撃してくれるので、とりあえず出しておけばオーケーな便利スキル。とくに流星は発動前後の隙がほとんどないため、思いがけず敵のラッシュを食い止めてくれることもある。見た目は地味だがテクニカルなスキルを使いこなしてこその聖王と言えるだろう。

▲聖王のスキルは多数の敵に効果を発揮するものが多いが、1体に集中させることも可能。
▲星の力を手に集めて叩きつける“天壊”。天道が拡大しているときほど威力がアップ。

■黒帝■

▲ガイアが語りかけてきそうな黒帝。突っ込んで殴りまくるインファイター。

 星の力を行使する聖王に対して、“魔気”と呼ばれる力を使うのが黒帝だ。魔気は黒帝にとってのMPのようなもの。持続的に回復するものの消費が激しく、燃費はあまりよくない。スキルを乱発するのではなく、タイミングの見極めが大切。

 黒帝の火力は“魔珠”の管理に左右される。魔珠は特定のスキルを使うたびに最大5つまで生成され、右クリックで“残心体勢”を取った後に発動できるスキルの燃料となる。数が多いほどスキル効果が高まるのだ。

▲黒帝の背後に浮いているのが“魔珠”。

 残心体勢から派生するスキルは4つ。飛び道具の“正拳”(左クリック)と突進攻撃の“崩拳”(右クリック)はシンプルで使いやすい。一方、性能はやや複雑だが、使いこなすと間違いなく強いのが“飛霊撃”(Shiftキー)と“波震脚”(Spaceキー)だ。

 飛霊撃はピンチのときに有効だ。魔気をまとって無敵状態になれるばかりか、魔珠が3つ以上あるときは攻撃の起点スキルに変化。前方に残像を撃ち出し、それがヒットした敵の後ろを取れる。男の子にありがちな「後ろだ」と言いたい欲を満たせるスキルである。

 黒帝の燃費の悪さを補えるのが、魔気地帯を作り出す波震脚。魔気地帯の上にいる間は魔気の回復力がおよそ2倍になるため、消費の激しいスキルも撃ち放題だ。ただし、持続時間は短く、魔珠を5つ全部使っても5秒ほど。敵を閉じ込めて持続ダメージを与える効果もあるので、一気に勝負を決めるときに使いたい。

 ほかにも特筆すべきポイントとして、無敵状態になりつつダメージを与えられる攻防一体のスキルや、敵のスーパーアーマーを強引に破壊するスキルが多い点が挙げられる。“魔気侵食”と“黒化”という自己バフスキルも強力だ。どんなに敵にも真っ向から挑み、殴り勝つのはたまらなく気持ちいい。黒帝に小細工は必要ないのだ。テストプレイでは調子に乗ってやられたけど。

▲超スピードで周囲の敵を攻撃する“迅速拳”。攻撃中は無敵状態になるので、緊急回避的に使う手もある。
▲某ポリゴン格ゲー世代の男子はみんな練習したであろう“鉄山靠”。敵を硬直させつつスーパーアーマーを破壊できる。
▲魔気を込めた拳で殴り、スーパーアーマーを破壊しつつ大ダメージを与える“絶体強打”。

 1対多数に秀でた聖王と、単体への火力が突出した黒帝。どちらも単純にスキルを撃っているだけでは真価を発揮できない。“アクションゲームとしての楽しさ”に、それぞれ別の方向からアプローチしたクラスである。テクニカルな戦闘に飢えたプレイヤーは、ぜひ一度さわってほしい。

▲聖王の頭上で停滞しているのが“星玉”。こういうスキルを使うとうまくなった気がするよね。
▲シンプルにひたすら殴る、黒帝の“連打”。「おらおらおらー!」とか言いながら殴りまくると気持ちいい。

格闘家以外の『KRITIKA』の進化

 今回のアップデートで追加されるのは新キャラクターだけではない。レベルキャップが開放され、最大レベルが65から70になった。高レベルキャラクター向けの新たな冒険の舞台として“破滅の荒野”という新マップ、ステージが追加。狐の獣人のようなNPCがプレイヤーを待っているほか、新デザインのモンスターも多数登場する。

▲ダンゴルチャの呪術工房
▲怒ったヤチャル谷
▲キーとなるNPCのひとり、ヨウリ。

 ストーリーにも大きな変化が訪れるようだ。いままではアルキというボスが黒幕として君臨していたが、とある女性の暗躍により、ラスボスの交代劇が描かれる。その女性の名はレイチェル。ゲーム序盤から登場していた、ふわふわした女子が本性を現したのである。天然っぽい女子は怖いのだ。男子はよく覚えておくといい。

▲悪人顔の男が倒され、お姉さんに交代。レイチェルの衣装がすごくいい。

 そして、新登場となるLv70以上の装備には“主能力値”という数値が設定される。着用している装備の累積値が一定値を超えるとスキルやステータスが強化される仕組みだ。

 主能力値には“闘志”、“技術”、“魔力”の3種類があり、装備のアイコンに赤、黄、青のマークが付与されている。聖王なら魔力(青)、黒帝なら闘志(赤)と対応する能力が決まっていて、自分に合った装備を身に着けるとより強力な効果を発揮するのだ。

▲累積値が200に達するとLv1の効果が活性化。その後は100ごとに効果がアップする。

 このほかに、専用のステージでギルド同士の対戦を行い、ランキング上位を目指す“ギルド遠征隊”というコンテンツも実装。上位のギルドには色違いのアバターがプレゼントされる予定だ。

 格闘家が実装され、レベルキャップ開放と新マップで冒険の舞台が広がり、そしてレイチェルがあんなことに。レイチェルの変化にはびっくりするはずなので、どきどきしながらストーリーを進めてほしい。

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