“オウガバトルサーガ”の記念すべき1作目

 1993年(平成5年)3月12日は、スーパーファミコン用ソフト『伝説のオウガバトル』がクエストから発売された日。今年で30周年の節目を迎えました。

 本作は全8章からなる“オウガバトルサーガ”の第5章にして、“オウガバトルシリーズ”の記念すべき1作目。1995年に第7章の『タクティクスオウガ』、1999年には第6章の『オウガバトル64』が発売され、シリーズは名実ともに人気に。

 本作のジャンルはRTS(リアルタイムストラテジー)。いまでこそポピュラーなジャンルですが、当時は珍しかったですね。筆者は1992年に発売された『半熟英雄 ああ、世界よ半熟なれ…!!』が好きだったので、「また『半熟英雄』みたいなゲームが遊べる!」とうれしかった記憶があります。

 神聖ゼテギネア帝国による支配からの脱却を目指し、解放軍のリーダーとなって自軍を率いて戦いをくり広げていくストーリーは壮大。前述した『タクティクスオウガ』に登場するランスロットやウォーレン、カノープスはもともと本作のキャラクターで、彼らを仲間にすることができます。

『伝説のオウガバトル』30周年。民衆の支持率で展開が変わる“カオスフレーム”を取り入れたRTSで、“オウガバトルサーガ”の1作目【今日は何の日?】
『伝説のオウガバトル』30周年。民衆の支持率で展開が変わる“カオスフレーム”を取り入れたRTSで、“オウガバトルサーガ”の1作目【今日は何の日?】

 特徴的なのは、“カオスフレーム”。これは民衆の支持率を示すシステムで、困っている人を助けるか見捨てるかによって変化します。指示が高くなければベストエンドに到達できませんが、レベルの低いキャラクターを倒したり、戦いを長引かせてしまうとカオスフレームが下がるので、歯応えのある攻略を楽しめました。また、キャラクターには善悪を示した“アライメント”というパラメーターがあり、アライメントの高いキャラクターで町を解放して民衆の支持率を上げ、その一方でアライメントの低いキャラクターを使って敵を倒すといったテクニックもあり、本当の政略のようでリアルでした。

 なお、カオスフレームが低いときにしか仲間にならない魔女デネブや魔界の将軍・暗黒のガルフのようなキャラクターも。自分はデネブが好きなのですが、生かしておくとカオスフレームが下がり続けるし、殺してしまうと仲間にできないので、とても大変でした(笑)。

『伝説のオウガバトル』30周年。民衆の支持率で展開が変わる“カオスフレーム”を取り入れたRTSで、“オウガバトルサーガ”の1作目【今日は何の日?】
『伝説のオウガバトル』30周年。民衆の支持率で展開が変わる“カオスフレーム”を取り入れたRTSで、“オウガバトルサーガ”の1作目【今日は何の日?】

 本作にはベストエンド以外にも多彩なエンディングが存在しており、周回プレイが楽しい作品になっています。現在はバーチャルコンソールでも配信されていますが、購入できるのは3月28日までなので気をつけましょう。

 リメイク版としてプレイステーション版とセガサターン版も存在。とくにセガサターン版は声優が起用されてボイスが付いています。いまから実機でプレイするのは少々ハードルが高いですが、ぜひ遊んでみてほしいですね。

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