ゲームやアニメなどのエンターテインメント分野のWikiまとめサイトを運営するFandomが、米ゲームメディアのGameSpotやレビュー収集サイトのMetacriticなどを買収し傘下に収めたことを発表した。

 前親会社のRed Venturesとの間で行われた取引はゲームメディアのGiant Bombや攻略情報サイトのGameFAQsなどを含んだものとなっており、対象となった各サイトの月間アクティブユーザーは合計で4600万に達するという。

 Fandomはこれによりアメリカにおける広告ベースのサイトで14位にランクされるとのことで、グループとしてより総合的なファン向けプラットフォームを構築し、ゲームパブリッシャーやストリーミングサービス等への広告提案を強化していくとの意向が明かされている。

 Fandomは2004年にWikipediaの共同設立者でもあるジミー・ウェールズ氏によって設立。作品やIPごとの情報を網羅した各種Wikiを展開してきた(ファンが作るもの以外にゲームスタジオなどが直営するものもある)。

 GameSpotは1996年設立のゲームメディアで、IGNなどと並ぶ最大手のひとつ。一方のMetacriticは2001年設立で、ゲームや映画等のレビュー点数を集めてひとつのスコアにまとめる“メタスコア”で注目を集めてきた。

 これらのサイトは2000年代初頭のドットコムバブルの中でCNET傘下にまとめられ、2010年代の米メディアネットワークの再編の中でCBSインタラクティブ傘下となるなど親グループを変遷してきたが、2020年にメディア企業グループのRed Venturesに売却され、今回そこからさらに他のエンターテインメント系サイトとともにFandomに売却された形となる。なおテック系メディアとしてのCNETは今回の取引に含まれず、Red Venturesに残るようだ。