樹齢850年! 日本最古のみかんの木
これが尾崎コミカン先祖木
「日本最古のみかん」の木というのが存在するのをご存知だろうか。

この最古のみかんは大分県津久見市にあるみかんの元祖ともいわれるコミカン(紀州ミカン)の古木。
「尾崎コミカン先祖木」と呼ばれている樹齢850年という日本で一番長生きのみかんの木なのである。

津久見市のミカン(紀州ミカン)栽培の歴史は今から1200年以上前までさかのぼるが、現在まで残っているのは約850年前の1157年に地元の又四郎という人によって植えられたこの「尾崎コミカン先祖木」のみ。

この木は1612年の夏に暴風雨によって主幹は枯れてしまったそうだが、倒れた際に地面に接した多くの枝から根が発生。枝葉が伸びて子株、孫株が成長し、1本の木といいよりはおまんじゅうのような小さな森のようになっている。子株、孫株は多いときには47株にもなったそうだが現在はわずか11株が残るのみ。

ここ数年、子株たちは元気がよく、毎年多くの実をつけている。
高さ2メートルの古木の果実は、主流の品種「温州(うんしゅう)」などより、ひと回り小さく直径は約4センチメートルほど。不作の年でもこの木から約1トンのみかんが収穫されるのだそうだ。

かつては地元周辺だけで消費されていたが、縁起物ということで東京にも出荷されるようになり、「銀座千疋屋」では「八百年みかん」として売り出されている。

「八百年みかん」は今年は12月の中旬から年明け15日くらいまで店頭に並ぶそうで、お値段は1キロ詰めで2000円程度とか。気になるお味の方だが、もともとコミカンは正月のお飾りなど観賞用に使われるものなので、そこそこのお味はするらしいがメチャ美味しいというものではないそうだ。う〜ん残念! でも一度は食べてみたいものである。
(こや)