老朽化のため道明橋が撤去された散策路＝加賀市山中温泉河鹿町で
加賀市は、山中温泉の景勝地「鶴仙渓（かくせんけい）」の木橋「道明橋（どうめいばし）」を架け替える。老朽化に伴い、すでに撤去した。周辺は国名勝に指定されており、二〇二二年度のできるだけ早い時期に新しい橋の完成を目指す。二日の市議会九月定例会で今津和喜夫議員（自民かがやき）の一般質問に答えた。
市によると、六月中旬に橋げたの中央部に経年劣化による亀裂を確認。橋が落ちる危険性があるため、両側を通行止めにした。八月中旬には亀裂が大きくなり、撤去した。
道明橋はあやとりはしの真下にあり、大聖寺川沿いの遊歩道を結ぶ。周辺は「道明が淵（ふち）」と呼ばれ、江戸時代の俳人松尾芭蕉が「奥の細道」で訪れたことから一五年に国名勝「おくのほそ道の風景地」の一つに選ばれた。市は景観に配慮し、専門家の意見を聞きながら架け替えを進める。
道明橋では一五年と一八年に観光客が転落して死亡する事故が発生した。
（小室亜希子）
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