「四湯博」中止でも続投して　加賀楓さん「モー娘。’２０」温泉郷大使　加賀市任命ファン１７００人署名実る　

2020年10月3日 05時00分 (10月3日 12時05分更新)

加賀温泉郷観光大使としての決意を込め、市職員らと記念撮影する加賀楓さん＝加賀市役所で

　加賀市は二日、人気アイドルグループ「モーニング娘。’２０」の加賀楓さん（２０）を「加賀温泉郷観光大使」に任命した。市内の山代、山中、片山津温泉のＰＲポスターなどに起用する。十一月に開く加賀温泉駅開業五十周年イベントでの一日駅長就任も依頼した。二〇二三年の北陸新幹線の加賀開業に向けたＰＲにも協力してもらう。　（長屋文太）
　加賀さんは東京都出身。一六年十二月に加入した十三期生。名字が「加賀」という縁でファンからの熱意を受け、市内三温泉と小松市の粟津温泉でつくっていた加賀温泉郷協議会が県の助成で開く誘客イベント「加賀四湯博」に合わせ、一八年四月から協議会が大使を委嘱していた。

　ところが粟津温泉が今年三月、協議会を脱退。四湯博も中止された。その間にファン有志が署名活動を展開。大使継続を求める約千七百人分の署名を市に六月、提出していた。ファンの熱意に応え、市が任命する形で加賀さんに再び大使を務めてもらうことになった。

　加賀さんは市役所で、宮元陸市長から任命書を受け取った。加賀さんは「コロナでストレスを抱えている人がたくさんいると思う。加賀温泉郷という癒やしの地があると薦めたい」と意気込んだ。印象的な場所として山代温泉の古総湯を挙げ「景色がきれいで感動した」と振り返った。署名活動には「ファンからの声が大きかったと聞いてすごくびっくり。感謝しかない」と話していた。

　宮元市長は「ファンの後押しが大使就任を依頼する原動力になった」と明かした。「若い層へのアピールに加賀さんの存在は大きい。加賀さんと一体となって温泉郷をＰＲしたい」と期待を込めた。

　任命期間は年度末の来年三月末まで。市は加賀さんの若者への効果を期待し、当面は続けてもらう予定で、期日が来ても更新していくとしている。

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