竹原駅で三原方面に向かう代行バスに乗り込む通勤客たち(20日午前7時21分)

 7月上旬の大雨で護岸が崩れた竹原市福田町の東川が、先週からの大雨で再び被害を受け、付近を通過するJR呉線三原―竹原間の運休が長引いている。7月8~20日に不通となったのに続く運休。広島県が応急復旧工事を進めているが、今月中の完了は難しいとし、運行再開の時期は見通せていない。

 呉線は川床の下を横切る東川トンネル(全長21・7メートル)を通る。JR西日本は今月12日夕から大雨のため同区間を運休し、現在は安全確認を理由に運行を取りやめている。

 県砂防課によると、7月の大雨を受けて川床に設置していた保護シートの一部が今回の大雨で破れたり、流されたりした。川床も削られた可能性があるという。再発防止のため、川床に土のうを置いて補強した上でシートを再び設ける方針だが、雨で作業が中断されることもあり、完了時期は未定。

 竹原駅前では20日朝、三原方面へ向かうJRの代行バスを待つ通勤客たちの列ができていた。竹原市の会社員三井修さん(59)は「またかと思った。バスは道の混み具合で到着が遅れることもあり、いつまで続くのだろう」と嘆息した。

 JR西日本広島支社によると、20日時点で再開の見通しは立っていない。「関係機関と連携し、一日も早い再開を目指す」としている。

(渡部公揮)